1966年、テレビシリーズが開始すると第1話で34.4%の高視聴率を記録。その後もモンスター級の視聴率を保ち続け、半世紀にわたり日本中の少年たちの心に生き続けるのが「ウルトラマン」(TBS系)だ。
巨大怪獣を倒すウルトラ戦士に誰もが憧れ、花を添えるヒロインたちに、初めて恋をした。そんなヒロインが、大人になった我々の前で交わりのシーンを見せてくれるなんて…。
映画評論家の秋本鉄次氏が「ウルトラヒロインの情交」について解説する(以下、「」内は秋本氏のコメント)。
まず、ウルトラヒロインきっての伝説的人気を誇る「ウルトラセブン」(67~68年、TBS系)のアンヌ隊員ことひし美ゆり子。72年の「週刊プレイボーイ」誌に、記念撮影だったはずの脱ぎの写真が流出すると、映画での脱ぎのベッドシーンを解禁。スレンダーボディに映える芸術的な豊かなバストは、今の芸能界でも敵なしの美しさだ。
「『新仁義なき戦い組長の首』(75年、東映)で“寝ると死ぬ女”という役柄が印象的でした」そうで、そのバストを菅原文太にさらして、「あんたは前からね、後ろからね」と挑発。
「彼女の存在を恐れる男たちを鼻で笑うキャラクターで、文太が彼女と寝ることをやめると『あら、命が惜しいのね』と捨てゼリフ。かっこよさに見惚れました」
そんなウルトラヒロインの草分け的存在が「ウルトラマン」(66~67年)でフジ・アキコ隊員役を演じた桜井浩子だ。シリーズの演出を担当した名監督・実相寺昭雄が手がけた「曼陀羅」(71年、ATG)でオール脱ぎを披露し、ファンのドギモを抜いた。
同作は、オープニングでいきなり桜井と相手役の清水紘治が、もつれ合うような濃い交わりシーンを展開。バストを愛撫され、スレンダーながらも、しなやかな肢体をのけぞらせる桜井に、いい意味で、もはやアキコ隊員の面影はなかった。
そして「ウルトラマン80」(80~81年、TBS系)の城野エミ隊員として人気を博した石田えりは、隊員の制服越しにわかる肉感ボディが全国総男子の下半身を刺激した。
「石田が『遠雷』(81年、ATG)で脱いだ時は驚きました。パッと脱いでパッとヤる思い切りのよい豪快さが、バストの大きさと比例していましたね」
作中、石田は婚約者の永島敏行とビニールハウスの中で交わる。豊かなバストもなまめかしく、カラダ中を汗ばませていたのだ。
平成に入った「ウルトラマンティガ」(96~97年、TBS系)のレナ隊員・吉本多香美は「ウルトラマン」のハヤタ隊員・黒部進の娘として、親子2代でウルトラシリーズに出演したことが話題に。
だが、それよりも「皆月」(99年、日活)で大人の夜のサービス店での“泡姫”役を演じたことが、今も衝撃をもって語られている。秋本氏も「こういう役をやる女優のイメージがなかったので、非常に新鮮味があった」と驚いた一人。
吉本は泡姫になりきり、奥田瑛二の下腹部にうずくまり献身的に口で愛撫。一部で「本番では?」と噂されたほど真に迫っていた。さらに北村一輝にヒップを犯され苦悶するなど、女優としてのスゴミを披露している。
シリーズきっての“悲劇のヒロイン”と名高いのが「帰ってきたウルトラマン」(71~72年、TBS系)で主人公の恋人役を演じた榊原るみだ。車にひかれて絶命するシーンは涙を誘ったが、なんと五十路で初脱ぎに。
「ずっと清純派を貫いてきたのに、主演作『ひとりね』(01年、アルゴピクチャーズ)で完脱ぎ。さらに驚くべきことは、夫であるすずきじゅんいち監督の作品なんです」
女の性を叙情的に表現した同作で、榊原はみずからの熟胸をいじり、股の間に指をはわせ、快楽に浸る慰め行為に没頭。そうしたシーンを夫が撮っていたことを想像すると、まるで「寝取られ」的な感じで股の間をくすぐられそうな感覚になってしまうが‥‥。
あの頃、男たちの魂を熱くしたヒロインたちは、時を経てなお、男たちをたぎらせてくれるのである。