去る10月30日に放送された「バイキングMORE」(フジテレビ系)で、出演者たちのやり取りに「信じられないこと言ってる」「こんなの放送するの?」と、「放送を中止して」と言わんばかりに憤った視聴者が続出したという。
この日の番組では前日にひき逃げの疑いで逮捕された俳優の伊藤健太郎容疑者について特集。MCの坂上忍を筆頭に「びっくりした」というスタートで、伊藤容疑者が4月にも停車中の車に対しての物損事故を起こしていること、そんな過去があるにもかかわらず、今回はさらにひき逃げ事故をおこしたことを出演者一同でとても残念がるという、ワイドショー的な展開になった。
ところが、そんな伊藤容疑者が「天狗になっていた」ことが多くのメディアから報道されていることが伝えられると、番組のムードは一変。その後の出演者たちのやり取りに視聴者がドン引きし、冒頭のようなブーイングが起こってしまったというのだ。
「伊藤容疑者の“天狗説”の話題に関連して、坂上さんが自分の若い時のことを振り返ったんです。そして『天狗というよりクソ生意気。ハタチそこそこは毎日酒の匂いをさせていた』と自慢げに語る声がスタジオに響きました。それだけでも視聴者は引き気味だったようですが、伊藤容疑者について『ボクよりは全然マシです』と言ってしまったことでお茶の間は一斉にポカーン。おそらく生意気な性格だけの比較で語ったのだと思いますが、重傷者も出している悪質なひき逃げ疑惑の伊藤容疑者に『マシ』と表現したことが、『被害者への配慮がまったく感じられない』『ひき逃げ犯が自分よりマシってどういう番組?』と強い反感を呼んでしまいました。加えて、坂上さんもかなり悪質な運転トラブルで警察沙汰になった過去がありますから、『強盗より万引きのほうがマシと言ってるのと同じ』と大ブーイングでしたね」(週刊誌ライター)
番組ではその直後、タレントの辺見えみりが「私もクソ生意気でしたよ」とコメントするなど、いい大人が事件の悪質さそっちのけで生意気自慢合戦。
とはいえ、ひき逃げと生意気とはまったく関係ないことのはず。まるで論点ずらしで、伊藤容疑者へエールを送ったようにさえ聞こえたやり取りには、視聴者が「放送倫理に反してるでしょ」と憤るのもナットクかも。
(山田ここ)