いやはや、球界とともに女子アナたちもストーブリーグに突入だ。コロナ禍のあおりを受けて、広告収入減少に歯止めがかからないテレビ業界では、厳冬覚悟の契約更改が待ち構えている。「ポジション変更」「素行不良」「選手兼任監督」など、明暗分かれる銭闘攻防戦の行方をとくとご覧あれ。
日本シリーズでMVPを獲得したソフトバンクの栗原陵矢は、捕手登録でありながら一塁や外野を守り、大ブレイクを果たした。推定年俸1000万円からの大幅アップに期待がかかるが、女子アナ界でも「コンバート」によって昇給を勝ち取れるケースがある。3月に「ニュースウオッチ9」から「おはよう日本」に活躍の場を移したNHKの桑子真帆アナ(33)がそうだ。女子アナウオッチャーの丸山大次郎GMが、ずばり金額を提示する。
「1000万円(金額は推定、以下同)の年収から40%アップの1400万円は期待できます。夜の艶やかな守備力に定評があっただけに、さわやかな朝の顔が務まるのか不安視されていましたが、鉄壁の守備は不変でした。『紅白歌合戦』の総合司会にも抜擢されて、昨年は涙をのんだ『NHKの顔』に返り咲くことができた。FAでの流出を防ぐために、市民球団たる公共放送としては異例の大型昇給で、慰留を図りますよ」
球界と違って、宣言残留が許されない局アナの世界。供給過多のフリーアナに転身するよりは、局内の出世街道を突き進むほうが得策との意見も聞こえてくる。
「局の看板アナとはいえ、三十路過ぎのピーク超えにどれだけ需要があるかは未知数です。年収2000万円コースとなる、理事待遇のエグゼクティブアナウンサーを目指すのが賢い選択かもしれません。局員の中でも『局内に残れば出世確実』と言われていますからね」(NHK職員)
一方、桑子アナと朝と夜のポジションが入れ代わった和久田麻由子アナ(32)は、ひと頃の勢いに陰りが見られるシーズンとなった。
「朝の時間帯で人気だった、あのさわやかな守備力はすっかり衰えた印象です。紅白司会の座も桑子アナに奪われてしまい、エースから2番手に落ちてしまった感は否めません。900万円から800万円への減給が妥当です。再起のためにも『夜の顔』らしい色香アピールに精を出していただきたい」(丸山GM)
そのダウン提示に待ったをかけるのが、芸能評論家の折山浩コミッショナーだ。
「8月に髪型をショートカットにチェンジして、女優の波瑠に似ていると好評なんです。来季に予定している東京五輪の進行役にも、朝の時間帯に高齢層の心をつかんだ和久田アナを推す声が根強い。調停の結果、巻き返しに期待して、当初より50万円上乗せの850万円を提示します」
追い落としは世の常とはいえ、やはりレギュラー選手の穴埋めが評価され、大幅増収が見込めるのは「news23」(TBS系)でサブキャスターを務める山本恵里伽アナ(27)だ。
「7月に産休で離脱したメインキャスターの小川彩佳(35)の代理キャスターとして安定感のある働きを見せてくれました。代理期間の視聴率も堅調に上昇していたので、1試合出場で30万円の高額インセンティブ契約を結んでいる小川の費用対効果が問題視されるほどです。生え抜きのエース候補として現状の600万円からの倍増を提示しても決して高くないでしょう」(丸山GM)
局アナを冷遇する「飼い殺し体質」からの脱却が視聴率向上の鍵を握る。