怒り。上司や先輩のそれは、部下や後輩にとって恐怖におののいてしまうものだ。
日本プロ野球界には、故・星野仙一氏のように猛将で知られ、常に感情露わに怒気を飛ばし、選手に恐れられていた監督がいた。ID野球の故・野村監督監督は頭ごなしに怒ると言うよりも、ブツブツと小言を愚痴るタイプ、という印象も強い。
では、今シーズン、川上哲治氏を抜き、巨人歴代1位の勝数をマークした原辰徳監督はどんなタイプだろうか?怒りを表したくなることもあると思うのだが…。
巨人でも活躍した元プロ野球選手・大久保博元氏のYouTubeチャンネル〈デーブ大久保チャンネル〉に、巨人の一軍総合投手コーチを務める宮本和知氏が出演し、原監督の怒りを鎮める魔法の言葉を口にした。
去る12月26日に〈宮本コーチが明かす、巨人軍今年一番の事件登場〉とタイトルした投稿回がそれだ。
試合後、コーチ陣と食事をともにする際、原監督は通常「切り替えよう!」と野球の話をすることはないそうなのだが、お酒が進むと「今日の走塁なあ…」などと苦々しく試合を振り返られてしまうこともあったと語る宮本氏。その際、すぐに「すいません」と謝ってしまうのだとか…。
というのも、試合時の原監督は、「無駄なフォアボール出したとかってなった時に、『どうなってんだミヤ!?』って(ベンチで)言われるのね。すぐに『すいません、私の指導力不足です』って。そうすると原監督は『まあまあまあ…』って…」と逆になだめてくれるのだそうで、「(原監督は)“『すいません』に勝る言葉はない”って言うんですよ」と宮本氏は明かしたのだった。
先に謝られてしまうと怒れないとは、原監督の人柄を表しているようだが、先手必勝は人間関係を円滑にする1つの重要な要素かもしれないと感じさせる回だった。
(ユーチューブライター・所ひで)