1月12日のオンライン会見で、通算173勝の球団OB・桑田真澄の投手チーフコーチ補佐就任が発表された。異例の大物コーチ就任を猛プッシュしたのは、3年契約のラストイヤーを迎えた原辰徳監督に他ならないという。
全権監督の剛腕により、実に15年ぶりで橙色のユニフォームに袖を通す桑田コーチだが、両者のわだかまりを知る球界関係者は、「桑田の現場復帰を妨げていたのは、むしろ原監督だったはず…」と、驚きを隠せない様子。二人の関係性に軋轢を生んだのは、桑田コーチが巨人を退団した06年シーズンにまでさかのぼる。
「1軍での出場機会に恵まれず2軍暮らしの続いたシーズン終盤に、球団公式ホームページ内の自身のページ上で、一方的に巨人退団を宣言。首脳陣への相談もない、桑田の暴走を自身への意趣返しと捉えた第2次政権1年目の原監督は大変憤慨していました。一方で『ナベツネ』の愛称で知られる渡邉恒雄氏を含む背広組は、穏やかな語り口で聡明な桑田を評価しており、将来的にコーチやフロントに据える声もありましたが、原監督と袂を分かつ状態で現場復帰は不可能と言われてきました」(前出・球界関係者)
そんな折り合いの悪い仲でありながら、急転直下のオファーが飛び出したのには、悩ましいチーム事情が関係している。
チームは2年連続リーグ優勝を果たすも、日本シリーズではソフトバンクの壁に跳ね返されて8連敗。たとえ因縁の相手といえども、メジャー仕込みの頭脳を借り、そうまでして雪辱を期したいというわけだ。
とはいえ、打倒ソフトバンクばかりが理由ではない。一線を退いてもなお、影響力を誇示しているあの“大物球団OB”に対する思惑が見え隠れしているのだった。その詳細は、1月19日アサヒ芸能1月28日号で詳細にレポートされている。