お笑いコンビ・爆笑問題の太田光が1月17日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)に出演し、コロナ禍での若者の意識の低さを指摘する風潮に反論した。
番組では、繁華街に外出する20代の若者に対して実際にインタビューを実施。すると、「コロナに慣れている感がある」「若い人は重症化しないイメージ」「政治家も会食とかしてるし」などといった本音を漏らす若者が多く、こうした層への働きかけが必要になってくるのではないかとの論調のVTRを流した。
ただ、これについて太田は「(緊張感が)伝わっていないように見えるけど、本当にそうなのかな」と切り出し、「若い人たちは去年1年間、一番楽しい時間をうんと我慢してやってきたわけだよね」「大晦日で(同番組が)渋谷でインタビューしてたけど、『なんで出てきたんですか?』って(聞いたら)、『家にいて寂しいから、人に会えるかと思って出てきちゃいました』って。おそらく独り暮らしで帰省もできなくて、1年間ずーっと家にいて、どうしようもなくやりきれなくて、人に会いたくて渋谷に来て。じゃあ飲みに行ったのかっていったら、おそらくその辺ぶらぶらして帰ったんじゃないのかな、とか」と若者の気持ちを推察した。
また、「おそらく若い人も(インタビューで)口ではああ言ってるけど、やっぱり感染対策はしてると思う。気温が下がってきて乾燥してきて、(感染者の)数が増えてきてるっていうのも一つの要因としてあるから、ここで若い人たちを責めるのはあまりにも酷じゃないか」とコメント。若者の行動ばかりに目くじらを立てるべきではないとしている。
「太田はかねてよりコロナ禍において最も避けるべき事態は、世代や属性間での分断であり、互いを責め合うような風潮であると訴えてきました。そして今回もまた、外出自粛の制限された日々を過ごすやりきれない若者たちの想いに同情し、彼らを責めるのは酷だと主張。コロナ禍での振る舞いについて、他人を責めることを絶対にしない太田のスタンスに対し、ネットでは『ごくごく真っ当な意見ですね。部活動も修学旅行も皆我慢してるんだからもうちょっと思いやりましょうよ』『太田さんってこんな温かい人だったっけ?って思うくらい、若い人たちを思いやった素敵な言葉です』『この太田さんの感じ方や言葉が本当にありがたいし、温かいと身に沁みます』との声が寄せられました」(テレビ誌ライター)
大学の授業はほとんどがリモートに切り替えられ、アルバイトを解雇されてしまう若者も続出。加えて、周囲の友人とも会うことを制限された挙句、「若者の危機意識が低い」と糾弾されてしまうのは確かに酷な話かもしれない。
太田の寄り添った温かいコメントに心が救われた人も多かったのではないだろうか。