学園ドラマ史上の金字塔と言われる武田鉄矢主演の「三年B組金八先生」(TBS系)。中でも、第2シーズン(80~81年)は最高傑作とも言われ、最終回は34.8%という驚異的な視聴率を叩き出した。ヒロイン・迫田八重子を演じた川上麻衣子(47)と「腐ったミカン」加藤優を演じた直江喜一(50)が、熱気あふれる舞台裏を語った。
直江 オーディションは一緒に受けたんですけど、優は第5話(「腐ったミカンの方程式」)まで出番がありませんでしたからね。それでも、たまに遊びに来いよと言われて、チョロチョロ顔を出していた。その頃、八重子(川上)は中3でプリプリしていましたけど、僕は高3だったこともあって、周囲にはペーペーのADだと思われてた(笑)。
川上 プリプリって(笑)。
直江 みんなに「おはようございます」なんて言われてね。それが、「何だ、出るんじゃん!」みたいな。年齢的なことを言うと、僕と、ヒロ(沖田浩之)は誕生日が1日違いで一緒。ひかる一平が確か1つ下かな。あのクラスで言えば、高校3年もいれば中学1年もいる。あの当時の成長過程って‥‥。
川上 全然、違う。話す内容も違うしね。
直江 ヒロとオレなんてオトナの会話ばかり。
川上 エッチなことばっかり言ってたからね(笑)。
直江 年齢だけじゃなく、女の子もキレイどころがいれば、キレイどころを引き立てる役もいる(笑)。八重子と祐子(吉田康子が演じた石川祐子)、まどか(福家美峰が演じた山本まどか)などはキレイどころ。いつも一緒だった。
川上 私はキレイどころじゃない、中間。でも、3人は仲よかったですね。
直江 そのへんのキレイどころは、中学生には高嶺の花なんですよ。落としどころとして、高3のこっちが行かないとね。まあ、かまう程度ですが。
川上 ええ、よくかまってもらいましたよ(笑)。
──人気作品のパート2、視聴率等のプレッシャーは?
川上 プレッシャーというより周りがすごかった。金八に出れば売れるぞ、みたいな。事務所の押し加減とか。
直江 オーディションからして雰囲気が違ったよね。
川上 私たちは芝居できますけど‥‥。
直江 「いかがですか!」みたいな(笑)。
川上 そういう人が集まっていましたので。若いながらも厳しい雰囲気もあった。
直江 確かに、オーディションはあの年の子にとっては残酷だったかもしれない。落ちた人は帰り、残った人はそのまま番宣や雑誌取材ですから。
川上 泣いていた子もいたしね。
──そうして、つかんだ「加藤優」の役ですよね。
直江 役どころは(原作・脚本の)小山内先生とかプロデューサーの柳井さんから教えられました。ただし、「転校してくるんだぞ。不良だぞ」ぐらいにね。八重子との関係では、悟(沖田浩之演じた松浦悟)と優のほのかな三角関係みたいなのがあって。あれ、ホントは八重子がいちばんいけないんだけどね(笑)。
川上 ホント、イライラする(笑)。あれはよくないオンナです。よく見ると、ちょっと腹立たしい。八方美人の典型。