角界の“プリンス”の脳裏に「引退」の二文字がよぎり始めたか。大相撲春場所10日目に、左ふくらはぎの肉離れを理由に休場した平幕の遠藤(30)。戦績こそ5勝4敗で勝ち越していたが、初日から精彩を欠いた取り組みが続いていたという。
「場所前から左足を痛めていたそうです。そのため、初日の妙義龍(34)や3日目の玉鷲(36)のように『押し相撲』を得意とする相手にまったく歯が立ちませんでした。4日目に白星を手にしてからは復調の気配がありましたが、9日目の琴ノ若(23)との取り組みで左足の状態が悪化してしまい休場を決めたようです」(スポーツ紙記者)
昨年の秋場所以来、通算7度目の休場。かねてより、相撲巧者でありながら体力不足を懸念されてきたが、最近は稽古を満足にできない状態にまで体が悪化しているようだ。角界関係者がこっそり耳打ちするには、
「アマチュア時代から第一戦で戦ってきた遠藤のヒジとヒザはボロボロなんです。そんな状態なので、15日間を戦い抜くための稽古にも体が耐えられない。体つき一つ見ても稽古不足なのはあきらかですよね。本人も周囲に弱音を吐露することもしばしばで、このまま引退を決意するんじゃないかともっぱらの噂なんです。そもそも元関脇・麒麟児から『北陣』の年寄名跡を譲り受けているので、いつ引退しても協会に残れますしね」
名門日大相撲部時代に「アマチュア横綱」を獲得した大器は、今、まさに満身創痍。右ヒザの負傷で途中休場した横綱・白鵬(36)ともども進退の決断を迫られている─。