71年2月にスタートした「おれは男だ!」(日本テレビ系)は、森田健作の主演ドラマとして代表作になった。そのヒロイン・吉川操を演じた早瀬久美(69)が、盟友との日々を語る。
──ドラマの放送開始から、ちょうど50年ですね。アイドル第1号の南沙織のデビューともほぼ同じです。
早瀬 そういえば、健ちゃんは南沙織さんの大ファンでした。あと、天地真理さんもいいって言ってたな。
──日本中の男たちと同じ目線ですね。
早瀬 私は少し前の66年に芸能界に入って、このドラマが始まった時は、19歳でした。健ちゃんは私より2つ上ですね。
──女子生徒が主導権を握っている青葉高校が舞台で、てっきりラブロマンスが始まるのかと思いましたが。
早瀬 最後までなかったですねえ。後半はそうなっていく設定だったようですが、健ちゃんはああいう性格だから、似合わなかったのかもしれない(笑)。
──甲高い声で「吉川クン」と呼ぶ場面は、よくものまねのネタにされていました。
早瀬 彼は剣道部で、私はバトン部。時代が次第にウーマンリブになっていったので、それを先取りしたドラマだったと思います。
──本来は半年の予定が、視聴率も好調だったため、1年に延期されました。
早瀬 いろんな人に「見ていました!」と言われるんですが、それがどの段階かわからなくて。再放送の回数がすごく多かったので、世代によっては、そこで初めて知った人もいたみたい。
──名作の証しですね。そして小林弘二を演じた森田健作は、近年は参議院議員、衆議院議員、そして千葉県知事と、政治家の顔としてのほうがおなじみに。
早瀬 そうですね、私もお付き合いはずっと続いていて、彼の家のホームパーティーに呼ばれたりしました。それと、代議士の方々と「おれは男だ会」というのを作っていらして、私もその親睦会に呼んでいただいたことがあります。
──まさにマドンナがやって来たわけですね。そして今年4月に3期務めた千葉県知事を勇退しましたが。
早瀬 19年に千葉県が巨大台風の被害にあったじゃないですか。あの頃から「もういいかな」って思い始めたみたいです。去年お会いした時は「来期はもう出ない」って明言していました。
──引き継ぎの会見では、ドラマ主題歌だった「さらば涙と言おう」を歌うなど、ノリノリでしたね。
早瀬 あれを言いたかったんでしょうね(笑)。でも12年も務めたのですから、健ちゃんには「お疲れ様でした」と言いたいです。
──盟友の話が長くなりましたが、つい最近もハワイでのグラマラスな水着姿が話題になるなど、若々しさをキープされてますね。
早瀬 だって、人生120年時代になっていきますから。おかげさまでアンチエイジングのイベントなど、いろいろお声がけいただいています。とはいえ、このコロナ禍ですから、外に向けてのイベントは1年半もストップしたままですけど。
──晴れてオープンになるまで、美ボディをキープしてください。