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日本名輪会・山口健治の「江戸“鷹の目”診断/高橋晋と内藤秀のマッチレースだ!

【「FIいわき平」ヤマケンが注目する「決勝戦進出」有力候補12人】

◎高橋晋也/○内藤秀久/▲山岸佳太/△渡邉豪大/神山雄一郎/菊地圭尚/高橋陽介/近藤保/河合佑弥/朝倉智仁/佐藤一伸/高木翔

 FI戦は7車立て。ラインのできるまくり選手が仕掛けるには、絶好のポジションになる。ナイターで行われる「FIいわき平」(5月29日【土】~31日【月】)は、競走得点が110点を超える内藤秀久と高橋晋也が断然のツートップだ。戦法もラインも異なるが、ゴール前は2人のマッチレースになるとみた。好配当は実力拮抗の2班選手による戦いだろう。

 本命には高橋晋を推す。前走の函館記念は2次予選敗退も、GII松阪ウィナーズC決勝戦8着を挙げるまでもなく、実績は突出している。ホームバンクで菊地圭尚─高橋陽介がつける北日本ラインは、7車立てなら先制されても5番手。一気に仕掛けて突き抜ける。

 対抗は内藤。先行選手からは「後ろにつけてくれるならガンガン行きます」と信頼されている。ガード役として戦ってくれるからだが、位置がなければ好位を取りに行くファイター。人気になるのはわかっていても、レースの流れで勝負できるラインに斬り込む─そんな内藤をファンは待っている。今回は南関で渡邉豪大の後位も、勝負どころで高橋晋の番手奪取もあり、直線勝負は互角だ。あとは2班とはいえ、競走得点が高く、機動力がある山岸佳太と、渡邉豪の前残りを警戒する。

 伏兵の1人目は青野将大(神奈川・117期)だ。2月特昇後は伸び悩んでいたが、前走の大宮(【2】【1】【7】)で初めて決勝戦に乗った。アマチュアでも活躍した逸材。勢いに乗ればファイナル進出もある。1月に定期昇級でS級入りした小畑勝広(茨城・115期)も、前走の函館(【2】【1】【6】)が初の決勝戦だった。逃げて粘るようになった今なら1、2着流しだ。

 小畑と同期で「寺沼三兄弟」の末っ子の寺沼拓摩(東京)。長男の将彦(S2)、同期で1歳上の伊織(A2)と比べて「素質はいちばん」と言われるが、初戦で初の落車となり、S級の洗礼を浴びた。出直し戦となる初日は「見」。2日目から狙ってみたい。「ガールズ」は高木真備の独壇場。圧勝劇で3場所連続Vが濃厚だ。○久米詩と▲土屋珠里の2着争いも、割って入るとすれば118期の新鋭、△永禮美瑠か。

山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

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