多くの名作を生み出してきたテレビ朝日ミステリードラマの系譜が途絶えてしまうかもしれない。ドラマ「科捜研の女」(テレビ朝日系)に打ち切りの可能性があることを、10月7日発売の「週刊文春」が報じた。
報道によると、「科捜研の女」は高視聴率をキープしているものの、放送されているドラマ枠「木曜ミステリー」の視聴者が高齢化して広告的価値の高い若者から現役世代の視聴率が低いため、枠ごと終了することをテレ朝は検討しているのだという。
テレ朝側は文春の取材に対して今後の編成については「決まっておりません」としているが「木曜ミステリーは、科捜研の女のほかにも「捜査一課長」や「遺留捜査」など人気シリーズを抱えているため、もし終了となれば、ドラマファンの悲鳴が聞こえてきそうだ。
そしてそんな“嘆き”はさらに続いていくかもしれない。「科捜研の女」“打ち切り”報道を受けて、同枠以外のテレ朝ドラマも終了するのではないかと心配する声が上がっているのだ。
「テレ朝は77年に始まった2時間ドラマ枠『土曜ワイド劇場』のレギュラー放送を16年に終了しています。土ワイで放送されていたドラマは日曜日の午前10時から放送の『日曜ワイド』に移りましたが、その日曜ワイドもわずか1年で終了。以降、土ワイのドラマは『日曜プライム』など単発特別番組枠で放送されています。そんな過去があるだけに、ドラマファンは心配しているんです」(週刊誌記者)
最も心配されているのが高橋英樹主演の「西村京太郎トラベルミステリー十津川警部」だ。同作は三橋達也と愛川欽也のコンビで81年にスタートし、00年の第34作で三橋から高橋にバトンタッチ。12年の第58作から愛川に代わって高田純次が亀井刑事を演じている。昨年7月に放送された回で72作品を数えた。その歴史が終わってしまうかもしれない。
「昨年、1月と7月に2回も放送された十津川警部ですが、今年は1回も放送されていません。新型コロナの影響ということであれば、収束後に期待できますが、このままフェードアウトしてしまうのではないかと考えてしまいます。なんとしても高橋英樹の十津川警部、高田純次の亀さんをもっと見たいというのがファンの本音でしょう」(前出・週刊誌記者)
ファンの願いにテレ朝はどう応えるのか。