1977年は、当時MLB記録で、世界記録だったハンク・アーロン氏(故人)の755本塁打を、巨人の王貞治氏が塗り替え、新たな世界記録保持者となった年だ。
タイ記録の755本は、後楽園球場で開催された8月31日の対大洋戦、三浦道男氏から放っており、新記録の756本は、その3日後、同じく後楽園球場にて行われた9月3日の対ヤクルト戦でのこと。鈴木康二朗氏から記録し、快挙を達成したのであった。
しかしながら、王氏のタイ記録に、1試合「待った!」をかけた投手がいた。大洋、横浜一筋17年、元プロ野球選手の齋藤明雄氏である。王氏の記録の期待がかかる大舞台、8月30日の対巨人戦でプロ入り初完封、一躍脚光を浴びたが、さらに驚くのは、齋藤氏にとって、この年はルーキーイヤーだったことだ。
8勝で新人王を獲得したが、そのうち4勝を巨人からあげ、巨人キラーと呼ばれたものだ。
そんな齋藤氏が、主に広島カープで活躍した元プロ野球選手・高橋慶彦氏のYouTubeチャンネル〈よしひこチャンネル〉に出演したのは、去る12月3日付け投稿回。
最優秀救援投手2回、最優秀防御率1回を獲得した齋藤氏だが、「1位、2位を争う、顔も見たくない、ユニフォーム姿を見たくない…」存在として、79年に33試合連続安打の日本プロ野球記録を樹立した当チャンネルの開設者・高橋氏を挙げている。自信を持って投げたインローをみごとに打たれた。それもホームランだった。そして、それがトラウマになっているようだ…。
ちなみに、両氏の対戦成績は、119打数42安打で、高橋氏の打率は「.353」。巨人打線を抑え込んだ齋藤氏にも苦手バッターがいたのであった。
(ユーチューブライター・所ひで)