主に広島カープで活躍した元プロ野球選手・高橋慶彦氏のYouTubeチャンネル〈よしひこチャンネル〉の、12月17日付け投稿回に、中日ドラゴンズ、巨人、西武ライオンズのセ・パ3球団で活躍した元プロ野球選手・中尾孝義氏が出演。
“一番スゴかったピッチャー”を問われ、やはりと言うべきか挙げたのが、「昭和の怪物」江川卓氏。ところが、高橋氏にとっては「一番のピッチャー」ではないそうだ。その理由というのが、実に“江川氏らしさ”を醸し出す内容だった。
まずは中尾氏が江川氏について語ったが、江川氏を知ったのは、高校3年の春。江川氏擁する作新学院高校と、中尾氏が所属する滝川高校との合同練習でのことだったという。ストレートだけで三振の山を築いた江川氏相手に、ファールで粘った中尾氏。結果は大きく曲がるカーブで三振となったが、当時「江川にカーブを投げさせた男」として、同校では評判となったそうだ。
すると高橋氏、「プロ入ってからの江川さん、オレたちには目もくれないで適当に投げてたからね…。だから、江川さん凄いっていう人たちは、みんな超一流バッターが言うんよ。その前後(の打順で)打ってる連中はみんな手抜きされてるから…」とスタジオの笑いを誘うと中尾氏も、「昔から結構アイツ人見るの。コイツはこれぐらいの力だったら空振り取れる…そういう感じで投げてたみたい」と受けたものだった。
ちなみに、高橋氏は1979年に33試合連続安打を放ち、以後、未だに破られていない日本記録をマークしている。江川氏に対するリスペクトゆえのリップサービスもあろうが、そんな日本記録保持者を相手に手を抜いていたかもしれない投球で三振に切って落とそうとは…江川氏の「昭和の怪物」ぶりが、あらためてうかがえた。
(ユーチューブライター・所ひで)