【「大宮記念」ヤマケンが注目する「決勝戦進出」有力候補12人!】◎平原康多/○町田太我/▲宿口陽一/△深谷知広/吉田拓矢/村上博幸/井上昌己/成田和也/渡部幸訓/山田庸平/武藤龍生/森田優弥
大器と評判の新鋭選手は、ファンだけでなく関係者からも注目の的になる。
「大宮記念」(1月15日【土】~18日【火】)には、関東のSS班3人衆が勢ぞろいする。それだけでもファンには豪華な“福袋”と言えるが、この3人に立ちはだかるのが各地区から参戦する多彩な実力者。熱戦が相次ぐ4日間になりそうだ。
断然の本命に埼玉の大看板、平原康多を推す。この地元記念を連覇中であり、トータルでは8度も優勝している。勝ち上がりのメンバーしだいでは吉田拓矢と別線になりそうだが、森田優弥か宿口陽一が前で戦う。余力を残して番手から抜け出し、静岡グランプリ2着の無念を晴らす。
対抗に町田太我を抜擢する。主導権を握れば長い距離を踏めるだけに、粘ってもおかしくない。あとは先行強力な深谷知広と、宿口の一発を警戒する。
宿口はGI覇者になって格段に安定感が出てきている。昨年10月のGIII前橋Vがまさにそれ。平原の後輩であることが強調されているが、一本立ちするためにも決勝戦には乗りたい。
目立つ存在ではないが、渡部幸訓の差し脚は軽視できない。同県の先輩、成田和也よりも鋭く、北日本は劣勢だが、穴をあけるとすればこの選手ではないか。
【大穴この1車】
三宅達也(岡山・79期)。
FIでは中心選手になる44歳のベテランが、万券メーカーになったのは昨年9月から11月のグレード戦4シリーズ。9月共同通信社杯(【8】【2】【2】【4】)の2着2本が1万円台、10月はGIII久留米初日1着が2万円超、親王牌3日目3着が約2万円。そして11月の四日市記念最終日2着が2万円。ターゲットは高配当よりも2万円前後の好配当だ。
【狙い目の伏兵3人】
地元の中田健太(埼玉・99期)は、父で師匠の健二さん(引退)と同じ追い込み選手。2着が多いのは先行をがっちりガードするからだ。ライン決着をまとめて勝負してみたい。
22歳の晝田(ひるた)宗一郎(岡山・115期)がFIで準決勝止まりなのは、若さからだろう。まだレース慣れしていないものの、スピードに乗れば簡単には捕まらない。初日は1着で狙いたい。
「119期最強」と言われる大器、犬伏湧也(徳島)が、いよいよ記念に初登場する。S級2場所目の昨年12月高知(【2】【1】【1】)で初優勝。評判にたがわぬ圧巻のパフォーマンスを披露した。ここは師匠の阿竹智史(S1)も走る。予選は突破するだろうが、そのレース内容にも注目したい。
山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。