芸能

島田紳助、暴排条例で一罰百戒にされた

 田原総一朗氏は、「紳助の引退」については一貫して反対の立場を貫いている。

「紳助さんの引退の理由は、暴力団関係者との交際が理由なわけですが、それも10年以上前の話でしょう。しかも、そもそも(暴力団関係者との交際)のきっかけが、紳助さんが関西のテレビ局で右翼をからかうような言動をしたところ、抗議活動を受けた。そこで、困った紳助さんが知人の元プロボクサーを通じて暴力団関係者に騒ぎを収めてもらったお礼として交流を持つようになったと‥‥。抗議活動を受けるといった話は、テレビ番組の発言を巡っては、他にもよくある話だ。だが事態の収拾を、紳助さん個人でやろうとしたのが間違いだった。私も以前、番組内の発言で右翼から猛烈な抗議を受けてましたが、私の場合はジャーナリストですから。個人で対応すべきものだと思ったから個人で対応した。ところが紳助さんはお笑い芸人でしょ。普通無理だよね。過去の交際の話なのでそういった問題は本来、テレビ局か所属プロダクションが対応すべき問題。本来ならせいぜい謹慎レベル。もっと早く復帰すべきだろう」

 今や表立って紳助擁護の持論を展開する田原氏のような存在は、少数派と言っていい。その田原氏が、紳助から「復帰嘆願書」とも言える内容の手紙を受け取っていたことを公の場で明らかにしたのが、今年4月のことだった。

「手紙? ええ、もらいました。便箋4枚にわたって、『自分は犯罪者のように言われているが、そんなことはない』という訴えのような内容でした。私も返事を書きましたが、その後返信はありません」

 同じくサンプロでコメンテーターとして共演してきたジャーナリストの大谷昭宏氏も、紳助の引退を残念がる一人だ。

「謹慎や一定期間のテレビ出演自粛なら理解できるが、いきなりの引退は個人的にショックでした」

 大谷氏は、紳助引退の背景には、警察によって強まっていた暴力団排除の動向が、無視できなかったと語る。

「昨年10月に東京と沖縄で施行された暴排条例が、10月に出そろい、今国会では暴力団対策法が改正されるという暴力団締めつけの流れが今も続いている。しかも、昨年10月暴排条例施行を前にした8月の引退ですから、まったく関係がないとは言えないでしょう。

 引退の引き金となった、外部から吉本興業に情報提供されたとされる、紳助さんと暴力団との交際を示すメールにしても、元は(大阪)府警の捜査資料ですから、一般人には入手できないもの。普通に考えれば、府警関係者が直接にせよ間接的にせよ動く形で、紳助さんを一罰百戒的に引退に追い込んだということでしょう。

 引退会見の翌日にしても、全国紙3紙が社説でこれを取り上げるなど、異例とも言える論陣の張り方だった。つまりは、メディアも当局の動向に呼応したということ。こういうやり方には賛成できないね。そういった意味では本当に気の毒です」

 さらに大谷氏は、島田紳助という類いまれなタレント性も高く評価している。

「スタジオで討論相手がヘソを曲げちゃったり、怒ったりして出演者全員が困っちゃった時も、彼が機転を利かせて軌道修正してくれた。僕も田原さんも含め、みんな1度や2度は助けられた経験をしているはず。紳助さん以後、タレントキャスターみたいな人がたくさん出るようになりましたが、比べ物にならない。草分け的存在にして越えられない壁のようなものです」

 一部では、「報道のバラエティ化」とも言われた紳助のキャスターぶりだが、芸人出身ならではの回転の速さが番組を支えていたのも事実のようなのだ。

カテゴリー: 芸能   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
3
これも「ラヴィット!」効果…TBS田村真子アナ「中日×巨人で始球式」に続く「次に登板するアナウンサー」
4
【高校野球】全国制覇直後に解任された習志野高校監督の「口の悪さ」/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
5
日本人に大打撃!タイ政府「外国人締め出し」で長期滞在とビザ取得が困難に…そして口座凍結まで