元巨人の篠塚和典氏が、YouTubeチャンネル〈こちら野球放送席〉の、2020年10月14日付け投稿回に出演した際、こちらも元巨人の江川卓氏との高校時代の対戦を「江川さんとの対戦があったから、プロ入りしてからも他の投手の球を早いと感じたことがなかった」と振り返り、また巨人入団時の江川氏の肩はすでに大学4年分の“疲労”が来ており、もし、高卒から即プロ入りしていれば、もっと勝ち星を挙げることができたのではないかと推測している。
こんなふうに、江川氏の最盛期については、様々な意見があるところ。ところが、江川氏が今年開設した、自身のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉の、1月26日付け〈江川卓のストレートが一番速かったのはいつ!?〉と題して投稿した。そこで、「江川さん的に、ズバリ1番速かったのはいつ?」とのスタッフの興味深い質問に、こう回答したのだ。
「たぶん、“高校生の時が1番速かったでしょ?…”っていう質問ですよね?」とまずはスタッフの笑いを誘った江川氏。
スピードがどの時期が1番速かったかは難しいと前置きしつつ、高校、大学、ノンプロ、プロといった江川氏が考える段階において、「高校生が打席に立って(バットを)振っているストレートと、プロが振っているストレートと(中略)どれが1番すごく見えますかと言ったら、同じボール投げたら、高校生が体感的に1番速く見える。相手が高校生だから、振り遅れるし、ボール球も振るし…」とし、対象となる相手打者のレベルで見える速さも違ってくるとし、「本当はプロが空振りした球が1番すごいかもしれない」と、プロが最速であったと江川氏は主張したのだった。
この回では他にも、「(江川氏のように)回転数が多くてホップするようなボールは空気抵抗が多いからスピードは出ませんよ」とも意外な意見を口にした江川氏。スピードのみならず、いかに、その球のキレで江川氏は三振に打ち取っていたのかを再認識させられる、見ごたえのある回だった。
(ユーチューブライター・所ひで)