今年も優勝候補筆頭の巨人の連覇阻止に燃える阪神は、今季中に国内FA権を得るエース能見篤史(34)の周辺がかまびすしい。阪神担当記者が語る。
「昨年8月の巨人戦、9回に同点に追いつかれ交代を告げられると、ベンチでグラブを叩きつけて怒りをあらわにしました。さらにCS広島戦ではまさかの3戦目登板予定で、出番が回ってこなかった。こうした不満が積もり、和田豊監督(51)との間にすきま風が吹いているとの観測もあり、各球団の編成担当が偵察隊となり、FA強奪の準備をしています」
エース流出という万が一に備え、藤浪晋太郎(19)のスケールアップは欠かせないのだという。
将来の阪神を背負う藤浪は昨年、一緒にお立ち台に上がった高校の先輩、西岡剛(29)にこんなことを言われている。
「(出身校の)大阪桐蔭はアホばっかりですけど、コイツだけはちゃうんです」
阪神担当記者が続ける。
「球団幹部は『あんなこと言うのはやめてくれ』と大慌てでした。もうテレビで流れてしもうてるのに。今年も球団はマスコミを警戒して、あれを言うな、これをするな、とズバズバ物を言う西岡を抑えるために必死になっている。でも、そんなもの屁とも思っていないのが西岡です。舌禍、言いすぎ、そのうち何かが必ず明るみに出るでしょうね」
中日・落合博満GM(60)はかねてから「現場には介入しない」と明言しているが、実際はどうなのか。球団関係者はこんな不安を漏らすのだ。
「キャンプ後半、実戦が始まったらおとなしくしていられるかどうか。落合GMが参謀として送り込んだ森繁和ヘッドコーチ(59)は、谷繁元信選手兼任監督(43)の采配、選手への接し方などを逐一、落合GMに報告します。それを受けてどう動くのか。そもそも落合GMは自主トレ期間中、野球協約違反を疑わせる行動に出ています」
その行動とは、打撃練習中の松井佑介(26)を捕まえて打撃指導をしたことが問題視された一件である。球団関係者が続ける。
「コーチには何の了解も取らずに教えたのです。そりゃ、コーチはおもしろくありませんよ。こうして現に自分の理論で教えているわけで、キャンプでも絶対におとなしくできるはずがありません。変な打ち方をしていたら『お前、何であんな打ち方をするんだ』と口を出すし、あるいは指導するコーチを槍玉に上げたりもするのでしょう」
谷繁監督との「現場介入バトル」は、オープン戦より熾烈なものになりそうである。