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ロッテ・佐々木朗希「20勝元年」の「軟体タコ投法」(1)オープン戦から163キロの覚醒

 開幕を目前に控え、ファンの興味が一斉に「怪物の覚醒」に注がれている。プロ3年目、満を持して本格始動する、弱冠20歳の投手は大化けするか。記念すべきシーズンが始まろうとしている‥‥。

 まさに無双状態。プロ野球ファンには言わずもがな、ロッテの佐々木朗希(20)のことだ。オープン戦など今季3試合の実戦登板では無失点(3月17日現在)。自己最速の163キロストレートや150キロ近いフォークで打者を三振に切って取る姿は、圧倒的なスターのオーラを放っている。

 昨季終盤から気配はあったと語るのは、パ他球団のスコアラーだ。

「楽天とのクライマックスシリーズ初戦、則本昂大(31)と投げ合った試合でした。佐々木は2回に自身の一塁への悪送球で先制を許しましたが、その後はすぐに立ち直って毎回の10奪三振、6回1失点という好投を見せた。堂々たるピッチングを見て『これはモノが違う。来季は凄いことになるぞ』と震えたのを覚えています」

 事実、佐々木はプロ初登板となった昨年5月から、尻上がりに1軍打者に順応。最終的に11試合登板で3勝2敗と目立つ成績ではなかったが、10月の3試合に至っては、勝利数こそ1勝だったものの19イニングで自責点1、防御率0.47。奪三振率は12.79という驚異的な成績を残している。

 ロッテOBで野球解説者のギャオス内藤氏も、現在の充実ぶりを手放しで称賛する。

「エグいですよね。彼のように足を大きく上げるダイナミックなフォームは、一般的には球速重視でコントロールに狂いが生じがち。速球投手って球が高めにすっぽ抜けることも少なくないでしょう。ですが佐々木は、内も外もきっちり低めを意識してビシバシ厳しいコースを突ける。これが凄い。おそらく本人は『160キロ出そう』と思って投げていないんですよ。制球重視で、ストライクを取ることを優先している。それでも自然に160キロが出てしまっている。もう言うことなしですね」

 ヤクルト・奥川恭伸(20)やオリックス・宮城大弥(20)といった同級生に一歩遅れる形となったが、ようやく、同世代ナンバーワンと言われた素質が大きく開花したことは間違いない。スポーツ紙遊軍記者も口を揃える。

「昨シーズン中の佐々木は最速159キロで、結局160キロは出ませんでした。成長過程にある体力面を考慮して、フルパワーで投げていなかった面もありますが、それが今年は2月の段階で160キロですからね。長くプロ野球の取材を続けてきましたが、そんなピッチャーは他に思い当たりません」

 それを可能にした要因は2つある。まず1年目は体作りとフォーム固め、2年目は登板間隔を大きく取りながらの慎重な起用と、時に過保護とヤユされたチームの育成法。もうひとつが、プロ仕様に変貌した佐々木の「肉体の進化」だ。

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