それは確かに英断だが、その理由にはどうもしっくりこない!?
フジテレビ系列で毎年夏に放送されてきた大型特番「FNS27時間テレビ」が今年も放送を断念することが分かった。
同番組は「24時間テレビ」(日本テレビ系)に対抗すべく、1987年に誕生。「24時間テレビ」はチャリティーを名目に視聴者から募金を集めていることもあり、感動要素が強い。
一方の「27時間テレビ」は、お笑い要素が濃いことが特徴となっていたが、昨年、一昨年は新型コロナウイルスの影響もあって、放送中止を余儀なくされた。
今年も中止となったことについて、番組関係者は、
「今年こそはという思いがあったが、コロナの影響で安全の担保やタレントのスケジュール調整がうまくいかなかった」
昨年は「27時間テレビ」に代わり、2夜連続でお笑いと音楽の特番「FNSラフ&ミュージック」が放送されたが、今年も大型バラエティーを検討しているという。
放送を楽しみにしていた人にとっては残念なニュースなだが、一方では厳しい意見もある。
それは「いろんな意味で放送休止は英断だと思うけど、コロナのせいにするなよ(笑)」「コロナ関係なく、『27時間テレビ』自体がオワコンだと思うけどな」「視聴率取れないし、採算もとれないし、むしろやらなくて済んで、フジテレビもホッとしてるだろ」「いい加減、日テレに対抗するのやめて、終わらせちゃえばいいのに」などなど。放送担当記者が嘆息する。
「本家の『24時間テレビ』は、20年は平均視聴率15.5%、21年は12.0%と下がり気味なものの、『27時間テレビ』はそれ以上に数字が取れず、16年からは平均視聴率1桁台に突入。最後の放送となった19年に至っては5.8%と、番組歴代最低を記録しています。つまりコロナがあろうがなかろうが、数字面で苦戦することは必至なのです」
17年、18年放送は生放送ではなく、収録メインでの構成。生放送にこだわらないのであれば、ウイルス感染への安全面をある程度は確保でき、コツコツ収録していくぶんにはタレントの調整もとれるだろう。
「実際、収録メインから生放送メインに切り替えた19年に過去最低視聴率を記録している。単純に採算が取れない、というのが全てでしょうね」(前出・番組関係者)
新型コロナウイルスが終息した時、フジテレビはどういった決断をするのか。
(田中康)