竹内涼真が主演に決まり、今年の7月クールからスタートする連ドラ「六本木クラス~信念を貫いた一発逆転物語~」(テレビ朝日系)。20年に配信されたNetflix発の韓国ドラマ「梨泰院クラス」のリメイクであるのは言うまでもないが、本国・韓国よりも日本での人気が非常に高い作品と言われている。ドラマライターが解説する。
「韓国ドラマと聞くと、古くは『冬のソナタ』に始まり、近年では、19年『愛の不時着』(Netflix)が大ヒット。Netflix内の『今日のTVランキングTOP10』(映画は別途あり)では、ネトフリ発『社内お見合い』がしばらく1位を独占し続けましたが、年がら年中、7~8割が韓ドラで席巻されているような印象です」
メイドインジャパンなネトフリドラマ「全裸監督」や「金魚妻」なども健闘したが、トップ10に常に食い込んでいる日本製の作品は大概がアニメ…という状況が続いているのは、少々残念ではある。ドラマライターが続ける。
「視聴しているのは女性が多いようですが、『韓ドラは女・子供が見るものと決めつけてた。ごめん』などというネットの声のように、『梨泰院クラス』のヒットで、韓ドラを見る男性も確実に増加。主演のパク・ソジュンはこのドラマの成功もあり、ハリウッド進出が決まっています」
男性におすすめのネトフリ発で割と最近の韓ドラなら、ゾンビ&モンスターものの「今、私たちの学校は…」「地獄が呼んでいる」、社会派&法廷ものの「未成年裁判」、スリル満点な「イカゲーム」など…。
一番のお勧めが、4月で最終回を迎えた「気象庁の人々~社内恋愛は予測不能~」だ。「キム秘書はいったい、なぜ?」で先のパク・ソジュンとも共演経験がある「ラブコメの女王」でベテラン女優のパク・ミニョンと「Netflixの申し子」と称され、美形かつ上品な雰囲気で人気急上昇中の若手俳優ソン・ガンとの恋を中心としたヒューマンドラマだ。
「単なるラブコメと思って見始めた人には、物足りなかった様子です。気象庁という特殊な設定のため、専門的な気象用語がバンバン飛び交います。長らく単身赴任していた中年男性が本庁に戻ったのを機に、妻と娘と同居し始めたものの、家族全員が距離の取り方が分からずケンカばかり。毒親との家族再生や、女性の昇進と共働きの難しさ…など、モンスターが出るとか、殺人事件が起こるなどの非日常や刺激的な描写はありません。普通に働く人々に降りかかる喜怒哀楽な要素が天候とともに盛り込まれている。男性にこそ見てもらいたい」(前出・ドラマライター)
コロナ禍やウクライナ侵攻など、気持ちが晴れない日々が続く中、最後は全員が大団円で終わるストーリーは、心がホッとする良作だ。
(島花鈴)