米国から2017年に輸入されたドレフォンは、昨年度のファーストシーズンサイヤーチャンピオンを獲得。さらに、その代表産駒ジオグリフが皐月賞を制覇したことにより、輸入種牡馬への注目度が一段と高まっている。
今年の輸入種牡馬で産駒数が最も多いのは、社台スタリオンで繋養されているマインドユアビスケッツ。その数は103頭で、唯一100頭を超えている。
同馬はドバイゴールデンシャヒーンなどダートの短距離GIを3勝した、ニューヨーク産の快速馬。父Posse、母父Toccetともにデピュティミニスター系で、バリバリのダート馬という印象だ。ちなみにドレフォンとは4度対戦して3回敗れており、血統的価値も含めてやや下と見ざるをえない。仕上がり早で、ダートのマイル以下が主戦場となりそうだ。6月5日(土)の中京・芝1400メートルに、メイクザビート(牡、栗東・西園正厩舎)が出走予定。
産駒数2番目(88頭)のデクラレーションオブウォーは、芝GI2勝のザファクター、アメリカンペイトリオットに続く、3頭目のWar Frontの後継種牡馬だ。輸入後にオーストラリアや米国で次々にGIウイナーが誕生したこともあって、2年目以降も安定して100頭を超える牝馬を集めている。日本では現在、外国産馬デュードヴァンがダートのオープン馬として活躍中。
芝向きだが、ダートもこなせて潰しの利く、使いやすいタイプ。仕上がり早で、距離も2000メートルまで大丈夫だ。6月19日(日)の函館・芝1200メートルに、ラビアンムーン(牝、美浦・嘉藤厩舎)が出走予定である。
ドバイのモハメッド殿下率いるダーレー・ジャパンが導入したタリスマニックは、2017年のブリーダーズカップターフの勝ち馬だ。母系がディープインパクトを出した牝系ということで注目を集めている。産駒数は70。
父Medaglia d’Oloは米国で大成功をおさめているエルプラド系種牡馬で、日本ではダートで活躍した外国産馬ヴィットリオドーロが出ている。
距離はマイルを中心に、中距離までOK。日本向きの血を内包していることからも、期待は大きい。グッドルックス(牡、美浦・竹内厩舎)が順調に調教を進めており、近々デビュー予定だ。
(兜志郎/競馬ライター)