JRA(日本中央競馬会)がYouTubeの公式チャンネルで配信を開始した「ジョッキーカメラ」の動画が、爆発的な話題を呼んでいる。
ジョッキーカメラが導入されたのは、3月9日に行われた桜花賞から。その桜花賞でリバティアイランドを優勝に導いた川田将雅のジョッキーカメラ動画の視聴回数は、すでに191万回を超え(4月17日時点)、翌週に行われた皐月賞でソールオリエンスを優勝に導いた横山武史のジョッキーカメラ動画の視聴回数も、61万回超に達している(同)。
動画は騎手のヘルメットに装着された小型カメラによって録画されたもので、手綱を握る騎手の目線からの迫力あるレース映像のほか、ゴールイン後に騎手が口にした生々しい肉声などを視聴することができる。JRAによれば、今後も注目度の高いG1レースで有力馬の騎手と調教師から承諾が得られれば、ジョッキーカメラを実施していくという。
中でも競馬ファンが注目すべきは「騎手のホンネ」と「馬券のヒント」が得られる、ゴール板通過後の肉声部分だ。事実、これまでに配信された動画を視聴すると、一般的なレース映像からはわからない、以下のような貴重な情報が目白押しなのだ。
●騎手が騎乗馬の勝利に対して下した、率直な能力評価
●騎手がレース中に感じていた、騎乗馬の本当の調子
●騎乗馬がレース中に秘かに露呈させた悪い癖
●次の目標レースへ向けた、騎手や陣営の自信度や本気度
通常、レース後に行われる騎手や陣営へのインタビュー、あるいは目標レース直前の騎手や陣営への取材では、ライバルに手の内を見せたくないという心理が働き、関係者の口は勢い、重くなる。ところがジョッキーカメラの導入によって、スポーツ新聞や競馬新聞には載らない「ナマのホンネ」を知ることができるようになったのである。
これを馬券検討に生かさない手はない。今後、宝の山が眠っているジョッキーカメラを使い倒し、すでに配信された動画や今後に配信される動画の中から、馬券のヒントになりそうなホンネを抽出、次々と分析していくつもりである。