2020年に、松竹芸能を退所したTKOの木下隆行。一部週刊誌で後輩芸人へのパワハラを報じられたことがきっかけだった。
その報道を追いかけるように出てきたのが、安田大サーカス・クロちゃんへの「土下座頭踏み事件」である。
クロちゃんの話によると、番組収録中に、木下が合コンで女の子からお金を徴収していたというエピソードをクロちゃんが暴露したところ、木下が激怒。その後、クロちゃんが楽屋で謝罪すると、革靴で頭を踏みつけられたという。ところがこの事件の真相は、別にあるようだ。
お金を徴収した点においては、実際にはクロちゃんの作り話だった。千原ジュニアから、
「(エピソードを)盛るにもいろいろあってさ。厚化粧と整形は全然違う。木下君はそのコンパで女の子からお金を貰ったことはないんでしょ」
と問い詰められ、クロちゃんがその事実を認めたため、
「それは『盛った』じゃない。整形やん」
とたしなめられている。
また、謝罪時に革靴で頭を踏みつけられた事実もない。現場にいた後輩芸人のみなみかわは、当時の状況をこう振り返っている。
「(番組で)あまりにウソを言っちゃって、変な空気になって。収録終わって楽屋に行く時に『僕、悪くないもん』って言いながら、木下さんの楽屋に入るや否や土下座するっていう。お笑い的なノリですよ。で、僕は後ろから見てましたけど、木下さん、靴履いてないです。だから、革靴っていうのはウソなんです。むしろ踏んだというよりも、クロちゃんが木下さんの足に滑り込んでました。ニュッていったんです。『うまいなぁ、この人』って。で、帰りながら『踏まれたぁ』とか言って。とんでもない野郎だなって」
(坂下ブーラン)
1969年生まれのテレビディレクター。東京都出身。専門学校卒業後、長寿バラエティー番組のADを経て、高視聴率ドキュメントバラエティーの演出を担当。そのほか深夜番組、BS番組の企画制作などなど。現在、某アイドルグループのYouTube動画を制作、視聴回数の爆発をめざして奮闘中。