スポーツ

山口健治の“江戸”鷹の目診断「FI立川」

武田豊樹の2着探し!齊藤努&三谷竜生に注目

 選手寿命が延びて、30歳半ばを過ぎてから強くなる選手がいる。

「FI立川」(3月29日【土】~31日【月】)に出走予定のS1選手16人の多くは、名古屋ダービーからの転戦になる。断然の主役は武田豊樹。完全優勝しておかしくなく、焦点は2着争いだ。

 ところで、武田は5月から1年間、出走を自粛しなければならない。昨年暮れの選手会脱退騒動に加わっていたからだ。ファンは寂しくなるがバンクに戻ってきた時、これまで以上に競輪の魅力を伝えてくれると信じている。

 40歳の武田を上回る44歳の小嶋敬二に注目。昨年9月の京王閣ASで肋骨10本を折るなどの大ケガをした影響が残っているのか、復帰後の成績は安定していない。しかし、レースにかける情熱に衰えは感じられず、武田や売り出し中の若手自力型との戦いに闘争心をかきたてられるはずだ。

 追い込み選手では、勝瀬卓也の健闘ぶりが光る。京王閣ASで初の決勝戦進出、3着と表彰台に乗った。遅咲きの一人で、GIにコンスタントに登場するようになって2、3年しかたっていない。これはトレーニングジムで鍛えている効果。37歳になるが、さらに成長しておかしくない。

 さて、並びと展開。関東は武田に地元の齊藤努朝倉佳弘がつける。南関は千葉の岩本俊介和泉田喜一で、勝瀬はこの3番手になる。西日本は中部が小嶋─山口富生、近畿は三谷竜生西岡正一、そして中四国は原田研太郎池田憲昭中川誠一郎。乗れている大薗宏が進出すれば、同県・武田の後位を主張も。山田敦也は北日本勢が手薄だけに、ラインの切れ目からか。

 主導権は原田か三谷が取りにいきそうだが、器用なレースもできる三谷は好位待機策もあり、武田と小嶋はまくりになる。

 たとえ7番手からでも、武田がひとまくりで決着をつける。対抗は齊藤の流れ込みだが、三谷の自在戦2着に要注意だ。

 伏兵は田中孝彦(静岡・91期)、坂本貴史(青森・94期)、巴直也(神奈川・101期)の機動力型3選手。田中と坂本はS1に在籍していただけに、上位相手でも気後れはない。101期の出世頭はただ1人S1の三谷だが、巴も7人しかいないS2に昇級。前走・FI取手でファイナリスト入りしている。三谷と同じレースを走るシーンを見てみたいものだ。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能3/25発売(4/3号)より

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」