韓国K-POPグループ「BTS」の「活動休止騒動」はワイドショーやニュース番組で一大事のようにトップで報じられ、全国紙でも大きく取り上げられるなど「大パニック状態」となっている。
これまでこの7人組アイドルの実態にさほど興味を持たず、「あの原爆Tシャツで物議を醸した連中か」という認識だった中年世代の男性も、今回ばかりは一体ナニゴトかと、それなりに注目したことだろう。
この騒動勃発直後、メンバーが公式に口を開いた。リーダーのRMはファン・コミュニティーサイトで「いちばんカッコ悪いところを切り取られるだけで、伝えたいことが伝わっていない」と発信。さらにジョングクも自ら動画を配信し、「これからもまだグループ活動は残っているし、グループ活動を全て休止する、という意味合いでは言ってないのです」とコメントし、火消しを図っている。韓国芸能を取材するライターが、上を下への大騒ぎを次のように評する。
「結局、最初のきっかけとなった『防弾会食(食事会のようにメンバーが一堂に会する公式YouTubeチャンネル)』に日本語訳がついていなかったことから、韓国語がわからない人たちが勝手に『休止』という言葉や、メンバーが涙ぐんで話している姿に反応してしまったんです。さらに、その内容の本質がどういったものなのかの裏取りもなく、検証もせず、日本のメディアが大騒ぎしてしまいました。彼らは『このポイントでグループ活動を抑えて、ソロ活動をして、少し自分自身の成長のためにも時間を使いたい』と話しているだけなのに」
ワイドショースタッフもこれに同意して、次のように自戒を込めて苦言を呈するのだ。
「とにかく最近の日本のマスコミは、ネガティブ化しているように感じます。衝撃的な部分、あるいは悪いところだけをピックアップして、本当のことを伝えない。そういう意味では、BTS は音楽だけでなく、日本社会に大きな問題を提起してくれた気がしますね」
国連でスピーチまでしたBTSの影響力は大きい。注目される今後の動向については、果たして冷静に真意が報じられるのかどうか。