原辰徳監督率いる巨人が、支配下登録としては9人目の新外国人投手を獲得。問題は、宝の持ち腐れにならないかということだ。
6月26日に球団史上最も早く自力優勝の可能性が消滅した巨人。この状況を何とか打破しようと、原監督は当初掲げていた育成方針を撤回した。
すなわち、補強にシフトしてヤクルトの優勝阻止を目論んでいるのだが、すでに外国人枠は一杯で、投手ではデラロサ、アンドリース、メルセデス、ビエイラ、シューメーカーの5人がいる。野手ではポランコ、ウォーカー、ウィーラーが支配下にいる状態だ。球団関係者は、こんな懸念を口にする。
「さらに助っ人1人を獲れば1軍枠は今以上に争奪戦が激しくなり、必ず誰かが押し出される。仮に投手なら、危ないのは昨年抑えだったビエイラ。ただ、これを原監督が責任をもって説得するとは、とても思えない。結果的に選手起用がぐちゃぐちゃになって、自滅の道を歩んでしまわないか」
外国人選手のやりくりで苦労していたのは、ライバルの阪神・矢野燿大監督も同じ。巨人の若大将は、絶妙なタクトを振ることができるのか。