前回からの続き、9月23日の様子から──。
早朝4時、6時前、8時半とベッドから降りて2階のご飯がおいてある場所に行き、食べたがるが、ジュテは素振りだけで食べない。仕方がないので、冷蔵庫からシャケをひとつまみ、カリカリ2個を口元に近づけると、どうにか食べてくれた。頼むから食べてくれと、祈る気持ちだ。
ガトーがやってきて、ジュテの頭の辺りを舐めている。お兄ちゃんが苦しんでいることをわかっているとしか思えないのだが。
10時過ぎ。ゆっちゃんがカリカリを手からあげたら、10粒ほど食べたという。お昼にシャケをほぐしてあげたら、用意した分を完食。ゆっちゃんと「やったー!」と声を上げてしまった。
そしてこの時から突然、食欲が出て、爆食いが始まった。カリカリを食べ、夕方には焼いたカツオ、2階に上がってカリカリ、残っていたカツオ…。ジュテはその前の2、3日食べていなかった分を取り戻すかのように、がっついた。「どうなってるの!?」と2人で目を丸くした。
9月24日、4時。ジュテがその頃には珍しく、1階のリビングのテーブルの椅子で、まったりしていた。だが、僕が下りてくるのを待っていたかのように、2階に上がってしまった。
昼は焼いたカツオを掌にのせて食べさせる。17時半にS動物病院だが、その前にシャケを少し。病院では背中から抗生剤などの補液を注入。家に戻ってすぐは食べなかったが、21時過ぎにカリカリ10粒、22時にまたカリカリとシャケ少々、夜中に大好きなサーモンが入った「クリスピー」を4、5個。さらにカツオ。食べ終わってからは水も飲む。
9月25日。食欲は以前くらいに復活している。シャケ、サーモンが入ったクリスピー。ゆっちゃんは出かけてしまい、17時半にS動物病院。戻ってからカリカリ、シャケ。長めの便を2個と、排尿も。帰宅したゆっちゃんがリビングでブラッシング。22時にカリカリ、シャケ。12時に缶詰少々、クリスピー。
9月26日。朝はあまり食べない。15時半にクリスピーをあげたら、なんと18個を一気に。これにはビックリだった。18時半、S動物病院で診てもらう。食欲があることを報告する。
21時、22時にクリスピーとシャケ。23時にもクリスピー5個。12時にカリカリ。夜中の1時に下に降りたらジュテが台所裏のご飯のところにいて、皿にあったマグロを食べ切った。もしかすると食べたのは、マグロが好きな末弟のクールボーイかなとも思ったのだが。それにしてもすごい食欲だ。
夜中に膝抱っこして、カリカリをまた。水も飲む。
9月27日。この日もクリスピーを10個も食べた。S動物病院で補液。エコーでお腹を診てもらう。K先生は「腫瘍の大きさは変わりませんね」と言う。夜はマグロ、カツオ。
体力をつけるため、何が何でも食べさせようと必死だった1週間は、こうして過ぎていった。
(峯田淳/コラムニスト)