プロ野球関係者の相次ぐ新型コロナウイルス感染を受けて、日本野球機構(NPB)の斉藤惇コミッショナーは、公式戦を無事に消化できるか、疑心暗鬼になってきていることを明かした。
7月19日にJリーグとの定例で開かれる「新型コロナウイルス対策連絡会議」後に取材に応じた斉藤コミッショナーは、
「選手の感染をなんとか止めないといけない。日程をとても心配している」
と語っている。
今季は既にオリックス、楽天、ソフトバンク、DeNA、ヤクルト、巨人で、コロナウイルス感染の影響を受けて1軍の試合が中止、延期に見舞われている。さらにヤクルト高津監督、日本ハムの新庄監督など、指揮官までが離脱する事態が目立ち始めている。NPB関係者が嘆息する。
「本来なら感染状況が収まるまで、しばらく中止にするのが妥当。しかしNPBは侍ジャパンの強化試合を11月に予定している関係で、頑なにクライマックスシリーズ、日本シリーズの日程を後ろに動かさない。全て自分たちの収益に直結するからです。ですが、選手がこれだけ危険な目に遭っていることを直視しながら、今まで通り試合をやることには『不公平も生まれて、道理に反している』と声を荒らげる球団関係者も多い」
カネか、選手の健康か。またしてもプロ野球がコロナ禍に揺れている。