コロナ禍は4年目に入り、政府は広島でのG7サミットをにらんで、5月の連休明けに新型コロナウイルスを2類から5類に格下げすると発表した。コロナ禍前の生活を取り戻すフェーズに入ったと言えるが、球界に目をやると、どうもおかしな動きが散見されるのだ。
2月1日の春季キャンプインに向けて、各球団は日本野球機構(NPB)のガイドラインを元に、取材ルールを策定した。西武、オリックスが選手や関係者の横を一緒に歩きながら取材する、いわゆる「ぶらさがり取材」を解禁する一方で、阪神、ヤクルト、DeNAなどは一定のエリア以外での取材を禁じる文面を、このほど公表した。
これらを中心になって決めているのは各球団の広報だが、
「コロナ禍以降の暴走ぶりは目に余る」
と憤るのは、スポーツメディア関係者である。続けて、
「例えばロッテでは今キャンプ、特定の選手や首脳陣のぶら下がりを全面禁止すると発表しました。背景には、広報担当者と対峙できたスポーツ紙記者が複数名、異動でいなくなり、この担当者がパワーで押し切ろうとしているからです」
2年連続リーグ優勝のヤクルトについても、
「村上に気を遣って現場広報が積極的に取材させない上、そもそも大事な取材スケジュールも、全て口頭で伝える有り様。怠慢としかいいようがありません」(前出・スポーツメディア関係者)
取材対応に振り回されながら、メディアが悪戦苦闘する日々は続く。