お笑いコンビ「ますだおかだ」の岡田圭右が、7月27日深夜放送の「アインシュタインの愛シタイン」(MBS)にゲスト出演。昔の吉本興業と松竹芸能の「芸人の壁」について語る場面があった。
この日は、アイシュタインの2人と岡田が大阪のアメリカンな場所を巡るロケが放送。ハンバーガー店で3人がトークを展開する場面があり、ますだおかだの若手時代の話となった。
そこで、「俺ら世代って吉本と松竹に壁があった」と岡田。ますおかは結成1年目で「ABCお笑い新人グランプリ」(1994年)最優秀新人賞を受賞したが、「後ろに立ってる千原兄弟さんはじめ、ほかの吉本芸人が恐ろしい表情で『なんや、ますだおかだって急に出てきて、松竹、はぁ?』みたいな」と振り返った。
さらに岡田は、「第2回M-1グランプリ」(2002年)優勝についても触れ、新人グランプリとの時とは吉本芸人の反応が逆だったと回想。「我々がM-1取ったとき、吉本の芸人さんが喜んでくれた。というのも、吉本内で取られるより他の事務所で取られた方が嬉しいから」と分析すると、これにアインシュタイン河合も「仲のいいアイツに、ライバルのアイツに持っていかれるぐらいなら、よその事務所さんに取っていただいたほうが…」と同調した。
時代の流れからか、それぞれに所属する芸人たちの感覚はだいぶ変わってきているようだが、今回、皮肉にもそんな関係による「負」の部分が出てしまったとの見方もある。お笑いライターの解説はこうだ。
「今のお笑い界は、投資トラブルで松竹を退社したTKO木本武宏の話題で一色。その木本が騒動に巻き込んだ芸人仲間として、平成ノブシコブシ吉村崇、野性爆弾のくっきー!の名前が出ていますが、どちらも吉本所属で、吉本と松竹の壁が薄くなったことがアダになった格好。芸人同士助け合いの仲良しこよし感覚もいいですが、以前のように吉本と松竹で互いに隙あらば蹴落とすライバル意識があれば、被害がここまで広がることはなかったでしょうね」
松竹では現在、ヒコロヒー、安田大サーカスのクロちゃんが全国区で売れているが、TKOがいなくなった今、松竹の教育係として岡田の果たすべき役割はより大きくなるのではないか。
(鈴木十朗)