無責任にもほどがある。
自民党の国会議員が旧統一教会(世界平和統一家庭連合)やその関連団体との関係を続々、認め始めた。
二之湯智国家公安委員長は、
「政治家はいろいろなお付き合いがある。平和の祭典、運動を起こすのでちょっと名前を貸してほしいというので貸した。旧統一教会の会員ではないし、どういう教義を持って活動しているのか分からない」
などと、警察行政のトップという立場にありながら、驚きの発言を展開した。
安倍派の北村経夫参院議員もアキレた弁明に終始して、
「政治信条や活動に共鳴し、応援して頂いた皆さまの中に国際勝共連合の方がいたことは確認している。どういう方が応援して下さっていたか、全てを把握するのは現実的に不可能でした」
認めてはいても、本音は「俺らは忙しいんだ。名前貸すのも仕事なんだよ」と開き直ったコメントの数々。これに国民はますます怒っている。全国紙政治部デスクも、
「社会的立場のある国会議員が、表面的にキレイ事を並べ立てている団体だからと疑いもせず、調べもせず、名前を貸し、挨拶し、祝電を打つものでしょうか。まるでそれが政治家の仕事であるかのような言い訳です。石破茂自民党幹事長や下村博文前政調会長は献金まで受けている。見返りがない相手にタダでお金をあげる人はいませんよ。どれだけ無責任なのか。こんな言い訳で国民は許すと思っているのだから、どうしようもない」
そもそも国会議員ともなれば、いろんな人間が近づいてくる。統一教会に限らず、反社会的な組織に近い人間もいるだろう。身辺により注意深くなるのが当たり前だ。政治部デスクが続ける。
「注意を払わずに付き合う、というのは常識がないのか、考えが浅いのか。そうでなければ、上からの指示、党として『付き合っていい団体』というお墨付きがある、ということでしょう。党内最大派閥の安倍派が仲良くしているのだから、個々の議員はいちいち疑わないわけです。これでは党として組織的な関係がある、と国民に思われるのも全く自然なこと」
閣僚ら自民党議員は渋々、ズブズブの関係を認め始めたが、国民はどうせ時間が経てば忘れるだろう、とタカをくくっている様子がアリアリだ。
しかしネット社会には、過去の失敗をなかなか許してくれない、という側面がある。これまでの世論の動きと同じと考えていては、ズブズブ議員を多数抱える自民党はのちのち、痛い目を見ることになりそうだ。