現在、福岡で舞台に出演している歌手の前川清。「武田鉄矢・前川清特別公演」(4月6日~29日)と銘打たれているだけに、第1部は「鷹と雀のものがたり」という笑いありの時代劇、第2部は「前川清と海援隊+1オン・ステージ」という歌謡ショーが繰り広げられている。だが、その舞台に前川の長男が出演していることは意外と知られていない。
芸能関係者が語る。
「第2部の『海援隊+1』の『+1』とは、他ならぬ前川さんの長男、前川紘毅くんのこと。海援隊と紘毅くんの4人で『クール・ファイブ』ならぬ『クール・フォー』と名乗り、連日、歌で会場を盛り上げています。紘毅くんは歌手としては無名なものの、前川さんの息子だということを隠してオーディションに参加。06年にエイベックスからデビューした実力派です」
そうした和気あいあいとした舞台が一瞬凍りついたのは、4月中旬のことだった。長男の紘毅が歌い終わると、観客の一人が舞台上の父親の前川に対し、
「息子さん、さすが宇多田ヒカルの弟だけあって歌がうまいねぇ」
と話しかけた。これには前川も、苦笑いしながら、「それよく言われるんですよ。でも母親が違うんです」
と切り返し、会場は爆笑の渦となったのだった。前出・関係者が解説する。
「元々、藤さんと前川さんが71年に結婚し、翌年離婚。その10年後の82年に藤さんは、音楽プロデューサーの宇多田照實さんと再婚し、ヒカルちゃんを産んだ。ところが、当時の前川さんと藤さんの結婚は、人気歌手同士ということもあり、今でも前川さんは『ヒカルちゃんのお父さんじゃないから』と釈明するのが“定番ギャグ”になっています」
実際、その日の舞台でも前川は続けて、「ヒカルちゃんが売れたのは、父親の差ですよ。息子が売れないのは僕の遺伝子のせいです」と藤を最後までフォローした。
「実は、紘毅くんは学生時代、前川さんが言った『お前の本当の母親は藤圭子』という冗談を真に受け、『僕は宇多田ヒカルの弟なんだ』と学校の友達に言いふらしたため、バカにされたこともあったそうです」(芸能記者)
果たして、前川の長男がブレイクするのはいつの日か。