夏のローカル開催が終わり、今週から秋競馬が開幕する。今年はリーディングジョッキー争いに異変が起こり、5年連続首位のC・ルメール騎手が7位に低迷中。そこで、初のトップの座を狙う川田騎手を中心に「リーディング上位5人」でいかに儲けるか、を伝授する!
待ちに待った秋競馬のスタートだ。ダービー馬ドウデュースと武豊騎手のコンビで挑戦する凱旋門賞(10月2日)や、同日のスプリンターズSからスタートする国内GI戦線も楽しみだが、騎手のリーディング争いからも目が離せない。
8月28日終了時点で川田将雅(36)が107勝でトップを独走。2位(90勝)の横山武史(23)と3位(86勝)の戸崎圭太(42)が追いかける展開で、昨年まで5年連続で最多勝に輝いたC・ルメール(43)は7位(67勝)に甘んじている。スポーツ紙レース部デスクが話す。
「ルメールは、春はドバイ遠征、6月下旬からフランスとイギリスに渡航し、そのままコロナ禍で3年間会えなかった家族のために里帰り。約1カ月間も日本を離れていたことが勝ち星を伸ばせない理由だと考えられますが、重賞でも目立っていませんね。8月末まで20レースに騎乗して勝ったのはオークスとキーンランドCの2つだけ。昨年は8月末時点でGI4勝を含む重賞9勝をあげていましたから」
週刊アサヒ芸能連載でおなじみの伊吹雅也氏も、こう話す。
「ルメール騎手がJRAの騎手免許を取得した15年から今年2月までの総合成績を見ると、3着内率は53.5%(複勝回収率82%)だったのに対して、今年の3月以降は3着内率43.0%(同68%)。好走率や期待値も全体的に落ち込んでいます。よほど明確に上向いてこないかぎり、今後も過信禁物でしょう。秋競馬は他のトップジョッキーを狙う絶好のチャンスです」
その一番手は、もちろん川田だ。8月27日と28日は札幌で8鞍に騎乗して半分の4勝をあげているように、今年は375レースに騎乗して勝率28.5%(3着内率61.9%)を記録。一方のルメールは、337回の騎乗で勝率19.9%(3着内率49.0%)と、その差は歴然としている。
「川田騎手がデビューした04年から12年までの勝率は10.6%、13年から18年までは16.6%でした。しかし、152勝をあげた19年以降は毎年100勝以上をあげる活躍をみせていて、勝率は27.7%。3着内率も今年は過去最高(20年の57.2%)を上回るペースなので、順調なら自己新記録を更新することになりそうです」(伊吹氏)
少数精鋭主義とも映る川田の騎乗馬選びのスタイルは常に人気になり、配当的な妙味は薄れるが──、
「特に前走より距離を短縮してきた馬で優秀な成績を収めています。19年以降の3着内率は61.8%(同97%)で、このうち前走との間隔が中3週以内の馬は3着内率69.6%(同109%)にまでアップ。川田騎手で妙味のある配当を狙う際は『距離短縮で少々忙しそうだけど大丈夫?』と思われがちな馬に注目したいですね」(伊吹氏)
川田は今年、重賞で6勝をあげているが、そのうち3勝が距離短縮馬なのである。