社会

「薬の日」でもある5月5日に入る慣わしとなった菖蒲湯の効用

 今年のゴールデンウィークも終わったが、5月5日はこどもの日。かっては五節句のひとつ「端午の節句」と呼ばれていたが、もともとは薬の日だったことはご存知だろうか。この日には健康を願う歴史があった。

 五節句は中国唐時代の暦法で定められた季節の変わり目。季節の旬の植物から生命力をもらい邪気を祓うという目的から始まった。野山に出、鹿狩り(薬剤になる角=鹿茸=をとる)や野草(薬草)摘みを行う薬狩りが行われていた。この採取した材料で邪気を祓う宴会が催され、これが「節句」になった。旧暦では5月は午の月。「端」は物のはし。「午」は「五」に通じる。5月5日が端午の節句の所以。この風習は奈良時代にわが国に伝わり、推古19年(西暦611年)5月5日、天皇が奈良宇陀野で薬狩りを行い(「日本書紀」巻第22)この日が薬の日と呼ばれるようになった。

「中国最古の年中行事記『荊楚歳時記』には人々が長寿や健康を願って菖蒲を用いていたと記されている。菖蒲にはアザロンやオイゲノールという成分が多く含まれており、代謝を良くし、血行を良くするので腰痛や神経痛、冷え性、筋肉痛、リュウマチ、肩こりなどに効果がある」(医食研究家・笹川伸雄氏)

 今からでも、菖蒲湯に入り、私たちが忘れかけている、自然とともに豊かに暮らした先人の知恵に思い巡らせ、健康を考えてみる機会にしてみるのも悪くない。

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
2
沖縄・那覇「夜の観光産業」に「深刻異変」せんべろ居酒屋に駆逐されたホステスの嘆き
3
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
4
段ボール箱に「Ohtani」…メジャーリーグMVP発表前に「疑惑の写真」流出の「ダメだ、こりゃ!」
5
巨人が手ぐすね引いて待つ阪神FA大山悠輔が「ファン感謝デー」に登場する「強心臓」