大みそかの風物詩「第73回NHK紅白歌合戦」の紅組司会に、橋本環奈が抜擢されたのは、いったいなぜなのか。
「事前の予想では、来年1月から放送される大河ドラマ『どうする家康』に出演する有村架純や朝ドラ『ちむどんどん』ヒロインの黒島結菜らが本命に挙がっていました。芸能記者の間でも、橋本はノーマークの存在だったんですが…」
こう話すのは、スポーツ紙デスクだ。
当の橋本も驚きを隠せない様子で、正式発表を受けて自身のツイッターで、
〈もしかしたら夢なのかな? ってまだ思ってます。。。お話を伺った時にまず、え? 司会? 私が? そもそも何で私なんだろう。と耳を疑いました〉
と心境を吐露。それでも、すでに気持ちは前向きの様子で、
〈ですが発表になった今は、紅白の司会という大変光栄な役目をしっかり全うせねば! という気持ちです〉
強い意気込みを見せたのである。
これまで紅白司会の起用には、NHKへの「貢献度」が大きく影響していた。だからなおさら、大河や朝ドラどころか、NHKの番組出演が少ない橋本のサプライズ人事は意外なのだ。
NHK関係者は「若者層への知名度や人気が高いというのもありますが…」と前置きして、真相を明かす。
「カギを握っていたのは、5月5日に放送された特別番組『ふたりのディスタンス』です。舞台『千と千尋の神隠し』でダブル主演する、橋本と上白石萌音に密着しました。特に橋本は初舞台で初主演にもかかわらず、臆することなく先輩を慕ってアドバイスを求めたり、稽古の合間に寝ていてイジられるなど、素の部分をクローズアップ。視聴者の反響がとにかくよかったんです。その時のインパクトが局内でも強く残り、決め手のひとつとなりました」
たった1回の放送で爪痕を残し、大舞台の栄誉をつかみ取った橋本。視聴率で頭を悩ませる紅白の救世主となるのか。