女優にとって楽屋はコンディションを整えるための“聖域”だ。そのため、こだわりを持つ女優は珍しくない。
「宮沢りえ(49)がとある映画関連イベントに出席した時のこと。低予算なので会場がそれほど大きくなかったため、控え室も当然狭くなってしまう。ところが宮沢サイドは『もっと広い部屋を用意して』とゴリ押し。大御所の監督や他の俳優陣がガマンしている手前、宮沢だけを特別扱いするわけにはいかず、主催者側は頭を悩ませたそうです」(映画関係者)
一方、アイドル業界からはこんな証言も。
「司会業が好調の指原莉乃(29)が、HKT48のメンバー内で唯一、個室の楽屋をあてがわれていたのは有名な話です。といっても劇場支配人を兼務していたので、特別扱いは当然とも言えますが‥‥」(芸能関係者)
独特のこだわりを持つと言われるのが“視聴率女王”こと米倉涼子(47)だ。テレビ朝日の関係者はこう証言する。
「絶対に失敗できないのが楽屋の準備。自分がADだった10年ほど前は、乳酸菌飲料とスポーツ新聞が必須。中でも好んで読んでいたのが『日刊スポーツ』で、視聴率がらみのヨイショ記事を大きく掲載してくれるのが理由だそうです。寒い時期は、暖かそうなフワフワ素材のスリッパをマネージャーさんが用意。送迎車には足の血行をよくするマッサージ器が用意されていると聞きました」
ドラマだけでなく、CMやファッションモデル、映画の吹き替えと幅広く活躍する米倉だが、女性誌編集者によれば、
「ヨネさん(米倉)と仕事をするスタッフは出演作品のチェックが欠かせない。ちょくちょく『昨日のドラマどうだった?』と感想を求めてくるので、『まだ見てません』とは答えにくい(笑)。具体的なシーンを挙げてホメると、上機嫌になって、とても仕事がしやすくなるんですよ」
周囲が何かと気遣う一方で、米倉本人も“気配りの人”として知られている。スポーツ紙芸能デスクはこう評する。
「現場に豪華な差し入れを持ってくるのは有名な話で、コロナ禍前は、打ち上げでも率先して宴席を盛り上げていました。そんな米倉を慕うスタッフは多く、20年4月の独立後、米倉のいた事務所からマネージャーが次々と合流したほどです」
名女優の陰に名マネージャーの存在あり。
「吉高由里子(34)や吉田羊には、売れない頃から支え続けたマネージャーがいました。一心同体のような敏腕マネージャーが現場にいれば、何かトラブルが起きても対処してくれるので安心です」(ドラマ関係者)
逆にマネージャーとの軋轢が指摘されては、現場に暗い影を落とすことに。
「一時期コロコロとマネージャーが変わることで、『ワガママなのかな‥‥』との風評が流れたのが、のん(29)や田中みな実(35)。田中に至っては、気に入らないマネージャーからの電話にはあまり出なかったようですからね。他の事務所に移籍する際には、前事務所内でも『どうぞ、どうぞ』と退社を歓迎する声が聞かれたほどです」(ドラマ関係者)
現在は女優業に本腰を入れている田中だが、
「以前のようなピリピリした感じはなく、基本的なメイクなどは全て自分でこなして現場入りするので、ドラマでは『手がかからない女優』と高評価です」(芸能関係者)
仕事をゲットするには、現場での扱いやすさも重要になってくるようだ。