今シーズンがBクラスに終わり、雪辱に燃える巨人に、思わぬ逆風が吹き荒れている。
10月30日に日本シリーズが終了すると、翌日から国内、海外FA権行使のための申請期間に入った。日本ハム・近藤健介や西武・森友哉など野手の目玉が目立つが、大型補強を目指す巨人の思惑は外れてしまった。球界関係者が言う。
「巨人の補強ポイントのひとつは『打てる内野手』でした。楽天・浅村栄斗、ロッテ・中村奨吾については、FA権を行使した瞬間に即アタックをかける準備をしていましたが、いずれも残留が決定してしまいました」
これで浮いた資金を、他のFA選手獲得に回すことも可能だ。ところが、
「オリックスとの一騎打ちが予想される森は捕手と一塁が基本で、ベテランの中島宏之とポジションが被る可能性があります。レギュラー捕手になれば話は別ですが、143試合フル出場できるかは微妙。オリックスも気合を入れて獲得を目指しているため、巨人は2段構えで大型契約を準備していますが、それでも完全優勢とは言えません」
中途半端な補強に終われば、来季も厳しい戦いとなってしまうだろう。