4番人気ながらエリザベス女王杯(11月13日・阪神)を制したジェラルディーナが、競馬の祭典・有馬記念(12月25日・中山)に出走する可能性が出てきた。
6冠馬・モーリスを父に、7冠馬・ジェンティルドンナを母に持つ超良血馬の資質が、ついに開花。前走のオールカマーで重賞初Vを飾ったばかりの4歳牝馬が、圧巻のレースで牝馬の頂点に立ったのだ。
朝から降りしきる雨で重馬場となり、しかも大外枠からのスタート。だが、1番人気の3冠牝馬・デアリングタクトが6着に沈む中、自慢の末脚を生かして先に抜け出した5番人気のウインマリリンをかわすと、最後は大外を力強く伸びて突き抜けた。騎乗したC・デムーロがゴールした瞬間、右拳を突き上げる、会心のレースだった。
偉大なる父と母のDNAを持ち、20年9月にデビューしたが、精神面の未熟さなどもあり、クラシック戦線とは無縁に終わった。その後、なんとかオープン入りは果たしたものの、重賞の壁にはじき返され続け、オールカマーの勝利はなんと、7度目の正直だった。
今後は未定だが、レース後、斉藤崇師は「馬の状態と相談してですが、もう1走行けたらいいな」と話しており、年末の大一番・有馬記念も視野に入っている様子だ。
今年の同レースのファン投票はウェブ限定で11月17日からスタートし、12月4日まで実施される。天皇賞・秋で1着になったイクイノックス、仏・凱旋門賞に出走したエフフォーリア、ディープボンドなどが名前を連ねそうだが、エリザベス女王杯を制したジェラルディーナも、投票上位に割って入る可能性は十分。
競馬ファン待望の超良血馬が今年のクリスマス当日、中山競馬場のターフを駆ける姿が見られそうだ。