東京都は11月18日、エネルギー等対策本部の会議を開き、電力需給のひっ迫リスクが高まる本格的な冬に向けた節電の取り組みとして、「タートルネック」などの暖かい服装の着用を推奨。これが酷評されている。
小池百合子都知事は自ら、タートルネックを着用して、
「クールビズの冬版はウォームビズ。おしゃれを楽しむ余裕を持ちながら、この冬の厳しさを都民と共有したい。首を温めると体感温度も違うし、風邪引きにならず、節電にもつながる」
などと強調しているのだが…。
これには「服装まで指図されたくない」という反発が出るのも、もっともなこと。都政担当記者も苦笑しきりだ。
「これから年末を迎え、街にはクリスマスのイルミネーションがきらびやかに彩られています。その中には都や区の施設も多数含まれていますが、これらの電力消費は問題視しないのでしょうかね。中にはタートルネックを所有していない職員も少なくないでしょうし、都が率先して同調圧力をかけるとは、アキレてものも言えません。ニュース番組でもタートルネックを着た職員が取材を受けるパフォーマンスで有効性をアピールしていますが、思わず笑ってしまった視聴者は多いんじゃないでしょうか」
小池知事は18年に東京五輪における暑さ対策として「打ち水」を呼びかけていたが、炎天下の都会のアスファルトではほぼ効果がなかったことから、失笑を買っている。周囲にもう少しまともで建設的なアドバイスをするブレーンはいないのだろうか。
(ケン高田)