京都市では現在「京都市客引き行為等の禁止等に関する条例」に基づき、祇園や河原町、京都駅北側周辺及び私有地の敷地の一部を、客引き行為等禁止区域に指定している。違反者に対しては氏名や店舗名等の公表を行うなど、厳しい指導も実施中だ。
そんな中で「京都のガールズバーでボッタクリに遭いました」と語るのは、都内に住む会社役員の男性だ。
この男性は今年初め、出張で訪れた京都市で、店前で客引きをしていたガールズバーの店員に声を掛けられた。既に酔っ払っていた男性は、軽い気持ちで店に入ったという。
事前に告げられた料金は、1時間3000円。しかし店に入ると、代わる代わる女性が席にやってきてはドリンクを要求され、気が付いたら1時間で7万円の会計に膨れ上がっていた。
普通ならありえない金額として警察に通報するべきだったが、男性は泥酔していたためそのままカードで支払い、店をあとにした。詳しい店の場所を聞いても「酔っていたので覚えていない」と言う。実はこれ、最近多い、出張客を狙ったボッタクリの手口なのだ。
なぜ、出張客を狙うのか。まずは、土地勘がないことだ。特に京都は裏路地や小道が多く、初めて訪れた人は迷いやすい。その時は酔っていても、あとで気が付いた時に、店の場所を思い出せないのだ。もうひとつは、出張者のスケジュール。翌日、早朝に帰らなければいけないとなれば、わざわざ警察に行くのは億劫だ。
被害に遭った男性は、そのガールズバーを「常連客も多い雰囲気で、とてもボッタクリには見えなかった」と話す。ということは、あえて出張客を狙って、料金を上乗せしたのかもしれない。
知らない街の飲み屋に入った時は、たとえ聞かれても、出張で訪れていることは伏せておいた方がよさそうだ。