野球解説者の宮本慎也氏が、巨人の原辰徳監督に批判の矢を向けたのは、YouTubeチャンネル〈野球いっかん!〉でのこと。
コトの発端は、巨人OB・岡崎郁氏のYouTubeチャンネル〈アスリートアカデミア【岡崎郁 公式チャンネル】〉に出演した際の原監督の発言だった。
今季Bクラスに甘んじた巨人の今後の戦力補強について岡崎氏が訊ねると、原監督はこう答えたのだ。
「梶谷を何年か前に獲って、今のところ梶谷はケガを治しに来てるみたいな感じ」
20年シーズンオフ、巨人に移籍した梶谷隆幸は、06年に高校生ドラフト3巡目でDeNAに入団した。14年には初の3桁安打に到達し、自身キャリアハイとなる72打点を記録、さらに盗塁王も獲得している。
もっとも、11年にはケガなどの影響から1軍登録はなく、16年にはキャンプの守備練習中にフェンスに激突して左わき腹を痛めてしまう。さらに、その年のクライマックスシリーズのファーストステージ第3戦では、巨人の内海哲也から死球を受けて左手薬指を骨折。17年には持病のぎっくり腰が再発し、18年には序盤から右肩に違和感、背筋痛。そして8月1日の巨人戦でまたもや、死球から右手尺骨を骨折してしまった。
梶谷のプロ野球人生はケガとの戦いとも言えるのだ。
そんな梶谷に対して原監督は「巨人にケガを治しに来た」と発言したわけだが、これに対して宮本氏は、にが笑いを浮かべながらこう反論したのである。
「でも梶谷選手っていうのはケガが多い選手ってわかって獲ってるわけだから、そこは『込み』なんですよ」
宮本氏の言う通りかもしれないが、V奪還が至上命題の原監督にとっては、「込み」などとは言ってられない心境なのだろう。
(所ひで/ユーチューブライター)