—
私、宮崎謙介からの報告です。皆さんの数多くの要望を実現させるには、どうしたらいいか。政治の現場から再び、日本をよくするための活動を目指すのが一番だと思い始めました。今回は宮崎謙介の「いつの日か」政治家復帰宣言です。
—
この連載がいよいよ最終回となりました。初めての週刊誌連載は毎週の楽しみでもあり、とても貴重な経験となりました。およそ2年間、合計60回以上にも及んだこと、驚きです。
そのおかげで、まるで現役の政治家だった頃のように、永田町や霞が関に通いました。世の中や国民への関心がより高まって、昔の仲間である現職たちにちょくちょく会いに行っていました。生の情報って大事ですね。新聞を読むよりも役に立つ。そう、そこでいろいろと考えさせられたものがあります。
宮崎謙介、いつか議員として復活を目指します!
もちろん先のことだから、どうなるかわかりません。いまだに反感を持っている方もいるし、SNSのメッセージでは、罵詈雑言を浴びせられています。僕はそれに対して「無関心よりは、関心を持たれているからいい。もしかしたら僕のファンなのではないのか」と考えるようになりました(笑)。こうやって話すと、また批判が届くでしょうね。「なに自惚れてるんだよ、消えちまえ」と。でもこれは、嫌われる勇気ですから。
一方で、応援してくれる人もいます。先日、僕の選挙区だった京都の人たちにお会いしたところ「謙介君の政治家復帰待望論がたくさんあるぞ」と言われて喜びました。街を歩いている時に「次の選挙には出ないのでしょうか」と話しかけられることもあります。「挫折や苦労を味わった宮崎さんだからこそ、できる政治がある」‥‥そう励まされて、確かにそれもあるかなと感じます。ありがたいです。
そこで私は「出直し」の意味を込めて、ボランティア活動を始めました。近所のゴミ拾いや海岸などの清掃などを皮切りに、小さなことからコツコツですが。
来年からはもっと大きな社会貢献活動をしていきたいですね。日本にはボランティア精神があまり根付いておりません。広めるためにも「社会貢献ポイント制度」を設けるなどして、もっと国民全体がやりやすくする仕組みが必要です。ギスギスした社会が温かくなってほしいという願いで。
今、日本は過渡期にあります。原油高、物価高は世界経済と日本国民の生活を苦しめていますし、日本にも確実に格差が広がってきていると実感しました。
この連載でお話を伺ったシングルマザーの方やお酒を扱う商売をされている方、他にもまだ解決してほしいという陳情が集まっているのが心残りではありますが、そういったことを現場で解決できる立場にならなければ。
正直なところ、現職の議員たちには閉塞感があります。国民から感謝されることは少なく、マスコミにアラ探しばかりされて、ビクビクしている毎日。僕はそういったアラ探しには負けません。清廉潔白になるとは宣言しませんが、アラ探しくらい仕方ない、という覚悟でやらないと(苦笑)。
このような気持ちの変化に導いてくれた本連載には心から感謝申したいです。
またお会いしましょう。ありがとうございました。
宮崎謙介(みやざき・けんすけ)◆1981年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、日本生命などを経て12年に衆院議員に(京都3区)。16年に議員辞職後は、経営コンサルタント、テレビコメンテイターなどで活動。近著に「国会議員を経験して学んだ実生活に即活かせる政治利用の件。」(徳間書店)。