「みのもんた『10月新番組』で起死回生狙うフジテレビ──」‥‥。また書かれちゃったよ。それにしても、週刊文春も頑張るね~。出る杭を打つどころか、引っこ抜いたんだから、もう放っておいてほしい(笑)。
確かに、秋からの新番組の企画書が7本くらい、私のところに持ち込まれましたよ。ありがたい話だけれど、やれ漫談もできます、なんなら落語もしましょうかという具合に自分をガンガン売り込むような年齢でもないしさ。「みのもんたじゃなきゃ無理」と思える企画でなければ、私も受ける気になれないんだよね。
どんな番組ならいいかって? 怖いものもなくなっちゃったし、毎回緊張で心臓がもたないような‥‥。例えば、この2人のナマ討論の司会なら、やってみたいねェ~。
【石原・橋下『師弟分裂』日本維新の会が分党】
「日本維新の会」の共同代表を務める石原慎太郎氏と橋下徹氏が分党を決めた。大きな理由は「結いの党」との連携についての対立。さっそく両派に分かれ、議員の奪い合いの結果、橋下派37人・石原派23人という構成に落ち着いた。
「日本共産党に社民党、あれ、みんなの党はどうなったんだっけ? そういえば、民主党なんてのもあったなぁ‥‥」。現在の野党を思い浮かべようとすると、こんな感じになっちゃう。
太陽の党と大阪維新の会が一緒になる時から予想されていた事態かもしれないけど、橋下さんも石原さんと組んでみたけど、計算違いの連続だったんだろうね。だって、分党が決定したら、石原さんは「自民党とも組める」って言いだすし、橋下さんは「民主党の前原さんと一緒にやるか」なんて話まで出てきている。本当に同じ党だったのか、と思えるぐらい。それほど、「与党と野党」の区別がわかりにくくなっちゃった。昔、中曽根さんが“風見鶏”なんて言われたけど、今の議員の皆が、政局の風向きを見ながらでしか動かない。自分の意思を貫き通している議員がいませんよ。
その点、個人的には集団的自衛権の問題とか不満だらけで、ちっともほめたかないけど、安倍さんはとにかく“わかりやすい”。「えっ、同盟国を助けなくていいの?」「国家に不利な情報が漏れちゃマズイでしょう」みたいな感じでさ。支持率の高さ以前に、反対する野党にとって、この“わかりやすさ”は難敵ですよ。そういう策略は確かにうまいよ。誰がアドバイスしているのかねぇ、意外と昭恵夫人だったりしてね(笑)。
一時は“二大政党制”と言われていたのが、民主党があんなことになっちゃって。その結果、思想的には与党か野党かわかんない議員ばっかりになっちゃった。「与党が政治をやって、野党は何もやらない」じゃない。政治は与党と野党で成り立っている。その両者が丁々発止の論争を交わして、その姿を国民が見て評価する。そうでなくちゃいけない!
そのための野党再編となればいいけど、やはり選挙目当ての再編‥‥。難しいだろうね。
◆プロフィール みのもんた 1979年に文化放送を退社後、フリーアナとなる。以後、数々の番組で司会、キャスターを務める。1週間で最も生番組に出演する司会者のギネス記録保持者でもある。