2023年2~3月に開催されるワールドベースボールクラシック(WBC)日本代表のコーチ陣が発表された。
3大会ぶりの世界一を目指す栗山英樹監督が首脳陣として指名したのは、白井一幸(ヘッドコーチ)、吉村禎章(打撃コーチ)、吉井理人(投手コーチ)、厚澤和幸(投手ブルペン担当コーチ)、城石憲之(内野守備・走塁兼作戦コーチ)、清水雅治(外野守備・走塁コーチ)、村田善則(バッテリーコーチ)だ。
だが、この布陣を見て首を傾げた関係者は少なくなかったという。
村田、吉村コーチの2人以外は全て栗山監督がかつて指揮した日本ハムの出身、あるいは指導者歴が長い人物ばかりなのだ。さる球界OBもこう嘆息する。
「栗山監督には就任時から『コーチ陣や選手が日本ハム関係者ばかりにならないか』という心配の声が多かった。で、フタを開けたら予想通りの展開。大谷翔平やダルビッシュ有はまだわかります。この2人なら誰が監督だって招聘したいだろうから。でもコーチ陣の日ハム色はあからさまだった」
それもこれも、栗山監督の性格と野球哲学によるものだという。OBが続ける。
「メディアの前では爽やかなイメージが強いが、実際は野球について相当なこだわりと偏った考えを持つ人で、一筋縄ではいかない。やりやすさだけでなく、自分のわがままを理解できる人材ばかりを優先させて選んだように見えるね」
裏返せば、それで結果が出なった時のバッシングは、これまでと比較にならないほど大きくなるということである。
「身内」で固まった栗山ジャパンがどんな活躍をするのか、注目されるのである。