12月に入り、中国・習近平政権はそれまでの「ゼロコロナ政策」から「ウイズコロナ政策」へと、方針を大転換した。そのの背景には「若者の反乱」や「経済の失速」などに対する指導部の懸念があったとされている。
だが人民の間には、疑心暗鬼が渦巻いている。「何でもあり」の独裁政権ゆえ、いつまた「ロックダウン」や「強制隔離」が始まるか知れたものではない、というわけだ。
それにしても、習近平国家主席はなぜかくも執拗に、ゼロコロナ政策にこだわり続けてきたのか。習近平政権の内情に詳しい国際政治ジャーナリストが明かす。
「それはズバリ、自分がコロナに罹って死ぬのが怖いからです。理由はそれだけ(嘲笑)。独裁者はクーデターによる失脚や暗殺、そして自分が病気や事故などで死ぬことを極度に恐れます。習近平もまたしかり。武漢で最初の感染爆発が起きた時、現地を徹底的に封鎖するという挙に出たのも、未知のウイルス感染が首都・北京へと広がり、自分が感染して死ぬのがただ怖かったからです。つまり、武漢に閉じ込められた人民が感染地獄で苦しもうが死のうが、独裁者にとってはどうでもいいことだったのです」
そして同様のことは、ロシアのプーチン大統領や北朝鮮の金正恩総書記にもあてはまるというのだ。国際政治ジャーナリストが続ける。
「プーチンは毎回、側近らにPCR検査を受けさせ、陰性であることを確認していた。しかも、側近らをクレムリンに呼び入れて会合を持つ際には、でかいテーブルを挟んで、はるか遠い位置に着席させる、という念の入れようでした。金正恩も習近平を真似てゼロコロナに執着し、側近らすら寄せつけず、巣ごもりを決め込んでいた。最近はプーチンも金正恩もようやく表舞台に顔を出すようになりましたが、当初は未知のウイルスにビビリまくり、震え上がっていたのです(嘲笑)」
なんのことはない、独裁者は「ノミの心臓」さながらの臆病者揃いなのだ。まさに「幽霊の正体見たり枯れ尾花」である。