中国本土における新型コロナの感染爆発が、空前絶後の様相を呈し始めている。
事実、中国国家衛生健康委員会の内部資料を入手した香港メディアは、昨年12月1日から20日までの感染者数が約2億5000万人(1日平均1000万人以上)に達していたことをスクープ。ロンドンに拠点を置く医療調査会社も、今年1月後半には中国本土での新型コロナによる1日の死者数が、最大で2万5000人に達すると予測する有様だ。
そんな中、アメリカ、イタリア、イギリス、フランス、スペインなどの欧米諸国、インド、日本、韓国、台湾などのアジア諸国・地域、さらには中東のイスラエルなど、全世界が、中国からの入国者に対する厳しい水際対策(入国時のPCR検査の義務化など)に、年末から相次いで乗り出している。世界のコロナ対策に詳しい国際政治ジャーナリストは、
「感染者数、死者数、変異株情報をはじめ、真実を全て隠蔽し続けてきた中国の習近平国家主席を、全世界が『度し難いウソつき』として、ついに見放し始めたということだ」
こう断罪した上で、次のように指摘するのだ。
「実際、国家衛生健康委が公表した、昨年12月1日から20日までの1日あたりの感染者数は、数千人から数万人のレベル。同様に、ゼロコロナ政策を転換して以降の1日あたりの公表死者数も、5人以下にすぎません。しかし連日、中国本土の主要都市にある葬儀場では火葬を待つ遺体が長蛇の列をなしており、WHO(世界保健機関)も『実態が過少報告されている』と苦言を呈している。そのWHO内では、最初の武漢株を巡る発生原因調査で非協力的な姿勢に終始した中国政府に対する不信感が、今なお渦巻いているのです」
中でも、平然とウソをつき続ける習近平に対して怒り心頭に発しているのが、アメリカのCDC(疾病対策センター)だ。国際政治ジャーナリストが続ける。
「CDCのスタッフは『中国政府発表の感染者数も死者数も、全部デタラメ』『習近平は今後の変異株情報も隠蔽し続けるだろう』との見方で一致しています。そのため、CDCは入国時のPCR検査で採取した検体を使い、独自に遺伝子解析を実施することを決定しました。ただ、CDC内では『それでも中国発の変異株の流入は避けられず、流入の時期と感染の拡大を遅らせるのが精一杯』とする悲観論が広がっている。中には『習近平はロシアのプーチンに並ぶ、世界のならず者』と吐き捨てる幹部までいるほどです」
習近平がマトモな世界のリーダーからいっさい信用されなくなるのは、時間の問題のようだ。