日本ハムの新庄剛志監督にとって「結果のみ」が問われるシーズンがやってくる。
昨季は華々しい電撃就任で話題をさらった新庄監督だが、チームは最下位に終わった。年間80敗が監督交代のデッドラインと言われるが、新庄監督は81敗。最終戦のセレモニーでは、自ら発案した登録名「BIGBOSS」から「SHINJO」に変更することで禊を済ませたものの、今季はそうはいかない。
日本ハムは今季、新球場元年を迎える。球団の未来がかかる、勝負の年だ。「エスコンフィールド北海道」の総工費は約600億円。その半分は1口100万円の社債で補い、個人投資家から調達した。
昨季の日本ハムは、観客動員でも全く振るわなかった。開幕直後はコロナ渦の影響で上限2万人という制限が設けられたものの、平日のナイターで1万人を割り込む日もある有様。1試合平均の観客動員数は1万7937人で、12球団中11位。いくら立派なハコを作っても、チームが強くなければ客は呼べないだろう。
新庄監督は「2位も6位も一緒。(今季は)日本一を目指します」と優勝宣言をブチかました。しかし現有戦力を見るに、優勝できそうなコマは揃っていない。そこで球団は、「あの人物」を電撃招聘したのである。日本ハム担当記者が語る。
「03年から5年間、日本ハムの指揮を執り、チーム史上初の連覇を達成したトレイ・ヒルマン氏です。チームのコンサルタントとして、16年ぶりの復帰。その契約項目の中には『コーチ陣への定期的なカウンセリング』とありますが、要は『ポスト新庄』ということ。そもそも球団では、栗山監督の後任を外国人監督にしようという動きもありましたからね」
新庄監督の2年目は、お祭り騒ぎだけでは済まされない。
(小田龍司)