7年ぶりという猛烈な寒波が日本列島を包み込み、全国が厳しい寒さに見舞われた。そんな中で、昨年大みそかに放送された「孤独のグルメ」(テレビ東京系)を見て、マイカーで北海道を訪れる観光客が続出しているというのだ。
同番組の大みそかスペシャルでは、松重豊演じる主人公の井之頭五郎がミニクーパーで茨城県の大洗からフェリーに乗り込み、苫小牧から小樽までを旅した。作中では大みそかの設定だったが、現地の風景に青々とした草木が映っていたのは、撮影が夏の終わりに行われたからだろう。
しかし、現実の天候だとまさかの勘違いをした人がきちんとした冬装備をせずに訪れ、トラブルが続出しているというのだ。自動車ジャーナリストが語る。
「真冬の北海道をドライブするとなれば、スタッドレスタイヤは必須です。しかしそれだけでは十分な対策にならないのが、北海道の冬の厳しさ。現地では除雪が行き届いていない道路の方が多く、凍結路や山道では、スタッドレスでもスタックすることが珍しくありません。いざという時のためにチェーンも用意すべきでしょう。そもそも、雪道走行が不慣れなドライバーには、無用のトラブルを避ける意味でも、厳冬期の北海道での運転はオススメできません」
五郎のように颯爽と北の大地を走る姿を想像していた人ほど、厳しすぎる自然に、返り討ちに遭っている。これから車での北海道旅行を計画している人は、事前に十分な準備が必要である。
(ケン高田)