年間売り上げ1兆円回復がテーマだった競輪業界が、猛然と巻き返しに打って出る。
昨年12月、競輪事業を統括するJKAは改革プランを発表したが、目玉は人気を集めるガールズケイリンでは初となる、最高グレードのG1レース新設だ。ベテラン競輪記者も、
「今、競輪はミッドナイトとガールズの売り上げが好調。今回の施策で売り上げ増が期待できる」
男子では毎年12月30日に行われる、優勝賞金1億円超の「競輪グランプリ」が有名で、これはテレビの地上波でも放送される。
その「競輪グランプリ」に出場するのは、G1レース優勝者や年間賞金ランク上位者。だが、女子の場合、「ガールズケイリングランプリ」はあるが、明確に出場権を得ることができるG1レースはなかった。
そこで今回、JKAでは、優勝すればガールズケイリングランプリの出場権を得ることができるパールカップ、オールガールズクラシック、競輪祭女子王座というG1レースを新設。早い段階から年末の「ガールズケイリングランプリ」を盛り上げ、売り上げ増を図ることになった。
現在、競輪界では175人の女子選手が存在している。その中でウェディングモデル、競輪PRユニットから選手になった田中麻衣美、かつて中原未來の芸名でグラドルとして活躍していた日野未来、元モデルの亀川史華など、ビジュアルが優れた選手は多い。
「世に出る機会が増えていけば、競馬の今村聖奈、藤田菜七子のような存在として話題になるのは間違いないでしょう」(前出・ベテラン競輪記者)
競輪事業は02年の1兆464億円を最後に、売り上げは1兆円を大きく割り込んできた。だが、21年度は9631億円まで回復しており、今後に向けた期待は大だ。
「あとは優勝賞金がいくらになるか、ですね。1億円は無理でしょうけど、それなりの額になるのは間違いない」(前出・ベテラン競輪記者)
力も兼ね備えた美女軍団の「内助の功」が推進力となるのだ。