昨年9月の次男・大毅の世界戦後にボクシング協会職員に暴行した問題で前会長が除名処分を受け、国内で試合ができなくなっていた亀田三兄弟。三階級制覇王者の長男・興毅は亀田ジムを離れることを決断。現王者の三男・知毅は海外での試合を模索中で、問題の発端となった大毅にいたっては精神的な落ち込みが激しく、選手復帰のメドすら立っていない。
鉄の結束を誇った亀田一家が崩壊し、三兄弟はそれぞれの道を歩もうとしている。プロデビュー以前から、ナニワのボクシング三兄弟として注目され、良くも悪くもリング外の言動が話題となってきた。
しかし、ベテランボクシングジャーナリストは、三兄弟に同情的なのだ。
「起こしてしまった問題は決して許されるものではありませんが、3人とも練習熱心で非常にマジメ。テレビでは悪態をつくようなこともありますが、カメラがまわっていないところでは皆、非常に素直です。それだけに、試合ができない状況が続くのは、本当にもったいない話です」
そして、何も三兄弟の人柄ゆえに同情しているわけではないという。
「正直、世界王者になったボクサーの中には、表立って問題は起こさなくても人間的に問題アリというのがゴロゴロいますからね。大毅との世界戦で有名になった元王者の内藤大助なんて、亀田兄弟とは逆でテレビではイイ人のような顔をしていますが、取材時には踏ん反り返って、『この取材のギャラはいくら?』ですからね。亀田兄弟を応援したくもなりますよ」
問題山積の亀田三兄弟だが、早期の復帰を望む声も少なくないのだ。